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そら豆のおいしいゆで方と、
選び方や保存方法。
おすすめレシピ3選も

そら豆のおいしいゆで方と、選び方や保存方法。おすすめレシピ3選も

初夏の味覚のひとつ、そら豆。ほくっとした食感でほんのり甘く、独特の旨みをもちますが、この味わいはゆで方ひとつで大きく変わってきます。では、そら豆のおいしさを引き出すには、どのようにゆでれば良いのでしょうか?そら豆のおいしいゆで方はもちろん、選び方と保存方法、そら豆を使った人気レシピも併せてご紹介します。

豆にもいろいろあるけれど……
そら豆ってどんな豆?

さやが上に向かって伸びるそら豆は、「空に向いた豆」が転じてその名が付いたと言われています。蚕がつくるまゆの形に似ているため、「蚕豆」と表記されることも。

中身が熟すとさやが下向きになり、収穫のタイミングを迎えます。豆を覆う薄皮は一部、色が異なっていますが、これはさやと豆がつながっていた箇所。実が熟し切る前は緑色ですが、成熟すると黒くなることから「お羽黒」とも呼ばれます。

写真:左が成熟してから収穫したもの、右は成熟前に収穫したもの

左側は、お歯黒がしっかり色付いたそら豆。右側の色が淡いものはまだ成熟前で、薄皮がやわらかいのが特徴です。

Point

野口さん「鮮度の落ちるのが早く、乾燥が進みやすいそら豆は、手に入れたら早めに調理しましょう。特に、さやから外れた状態で入手したときは、その日のうちに調理したいですね。塩ゆでするだけでもおいしいので、まとめてゆでて、いろいろな料理に使うのがおすすめ。私はゆでたてをそのまま食べるほか、そら豆ご飯にしたり、サラダや炒め物に使っています」

写真:焼きそら豆

焼きそら豆も、おいしい食べ方のひとつ。さやごとグリルやトースターなどで焼くだけと、つくり方も簡単です。

そら豆のゆで方

野口さんの言うとおり、塩をきかせてゆでたそら豆は、それだけでごちそう!ここでは鍋を使ったゆで方と、フライパンで蒸し煮をするときの手順とコツをご紹介します。

Point

野口さん「そら豆の塩ゆでは、塩加減とゆで加減が大事。ゆで上がったときに味見をして、塩味が弱い場合は薄皮が付いた状態のそら豆に塩をかけて混ぜ、まんべんなく行き渡らせましょう。また、ゆですぎると実がほろほろとくずれてしまうので、加熱しすぎないように」

●鍋でゆでる

写真:しぼるようにひねって割る
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さやを両手で持ち、しぼるようにひねって割る。
写真:割れた部分からさやをむく
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割れた部分からさやをむき、豆を外す。
※さやと豆をつなぐ「珠柄(しゅへい)」と呼ばれる部分は食べられるので、取り除かなくても良い
写真:豆を外す
写真:包丁で浅く切れ目を入れる
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豆をまな板の上に載せて片方の手で押さえ、お歯黒の反対側の薄皮に包丁で浅く切れ目を入れる。
写真:すべての豆の薄皮に切れ目を入れる
4
すべての豆の薄皮に切れ目を入れる。
写真:鍋に塩分2%の湯を沸かす
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鍋に塩分2%の湯を沸かす。さや付きのそら豆約500g(10~12本分)の場合、水1リットルに対して塩大さじ1強(20g)が目安。
写真:沸騰したお湯にそっと豆を入れる
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沸騰したら中火にし、4のそら豆をそっと入れて2分30秒~3分ゆでる。他よりサイズが小さいものは、約30秒たってから入れると良い。
写真:ゆで上がったそら豆を冷ます
7
ゆで上がったらざるにあげ、広げて冷ます。
写真:薄皮を取り除く
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お歯黒側を手に持ち、軽く押し出すようにして薄皮を取り除く。
Point

野口さん「さやから外すときは、包丁を使うよりも手でひねるほうが簡単。薄皮に切れ目を入れるのは、薄皮を取り除きやすくするのと同時に、豆に塩味をしっかり付けるためです。切れ目の深さは薄皮1枚分、長さは1cm程度あればいいので、力を入れる必要はありません。包丁の刃に豆を当て、カーブに沿って動かすだけで十分です。

そら豆を手に持って切り込みをいれる方法もありますが、細かい作業になるので、手で持つよりもまな板に載せて切ったほうが安定します。ペティナイフのように小さめの包丁がおすすめですが、三徳包丁などを使う場合は、よく切れる刃の中央や、“あご”と呼ばれる持ち手側の角の部分で切ると作業しやすくなります。切れ目をお歯黒部分に入れる方法もありますが、逆側に入れたほうが薄皮を取り除きやすいのでおすすめ。

ゆでるときは、湯が沸騰したままだと豆がかたくなってしまうので、中火を保ちましょう。ゆで上がったら、水にさらさずにそのまま粗熱を取る“陸(おか)あげ”を。水にさらすと切れ目から水が入り、水っぽくなってしまうことも」

●フライパンで蒸し煮する

写真:フライパンに水と塩を入れる
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フライパンに水100mlと塩小さじ1(5g)を入れ、菜箸などで軽くかき混ぜて塩を溶かす。
写真:沸騰したらそら豆を入れる
2
フライパンを中火にかけて沸騰したら、さやから外して薄皮に切れ目を入れたそら豆を入れる。
写真:ふたをして蒸し煮をする
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ふたをして2分30秒~3分、蒸し煮をする。ざるにあげ、広げて冷まし、薄皮をむく。
Point

野口さん「お湯を沸かす時間を短縮したいときおすすめの方法。ただし、蒸し煮をすると味と香りが強くなるので、そら豆の香りが苦手な場合は鍋でゆでると良いでしょう。水の量が少なくて蒸発しやすいため、火にかける前に塩を溶かしておくことで、ゆとりをもって作業することができますよ。」

新鮮でおいしいそら豆の選び方

さや付きで販売されることが多いそら豆ですが、外見からでもある程度は選ぶことができます。さやは緑色が濃く、ハリとツヤのあるものが新鮮。うっすらと生えるうぶ毛が残っているものも、鮮度が高いと言われています。

写真:ハリとツヤがあり、豆部分のふくらみが均等なそら豆

ハリとツヤがあり、豆部分のふくらみが均等なそら豆。うぶ毛もうっすらと生えています。

写真:開けてみたようす

開けてみたようす。豆もふっくらとし、しっかり育っています。

Point

野口さん「豆が入っている箇所がふっくらとして、ボリューム感があるものはよく育っている傾向にあります。端の豆だけが小さいこともありますが、時間差で加熱すれば大丈夫。小さいものはやわらかいので、薄皮ごと食べることもできますよ。大きいものは食べ応えがあるので塩ゆでに、小さいものは炒め物などが向いています」

乾燥に注意!
そら豆のおいしさを
長持ちさせる保存方法

そら豆を買ったけれど、すぐにゆでる時間がない!そんなときは、できるだけおいしさを損なわないように保存を。なお、さやが付いた状態のほうが乾燥を抑えることができるので、すぐに調理できないときはさや付きを選ぶのがベターです。

Point

野口さん「乾燥して水分が抜けたそら豆は固くなり、豆自体の色が白っぽくなっていきます。ゆでるタイミングは買ったその日が理想ですが、難しい場合でも翌日には済ませたいところ。それより遅くなるようなら、適切に冷蔵・冷凍保存をしておきましょう」

●冷蔵保存

さやが付いた状態のまま、保存用の袋に入れるか、ラップに包んでから野菜室で保存します。保存期間は2~3日。

写真:さやが付いた状態でラップに包む
Point

野口さん「さやつきのままでも鮮度がどんどん落ちてしまうので、しっかり密閉しましょう。量が多いなら袋、少ない場合はラップと使い分けて」

●ゆでる前に冷凍保存

2~3日のうちに調理できない場合は、さや付きのままで冷凍しましょう。ジッパー付きの保存袋に入れて空気を抜き、口を閉じたら金属製トレイに載せて冷凍庫で保存を。保存期間は約1か月です。

写真:さやが付いた状態で保存袋に入れる
Point

野口さん「ゆでる前に冷凍しても、そら豆のホクホク食感はほぼキープできます。使うときは半解凍にするとさやがグニャグニャになるので、指で簡単にむけるのもいいところ。自然解凍なら10分ほどですが、流水に当てるとスピーディーに解凍できます。なお、ゆでる手順や時間は生の状態と同じで構いません」

●ゆでてから冷凍保存

ゆでてから冷凍すると、次に使うときに便利です。冷まして水分を取り除いたらジッパー付き保存袋に入れ、金属トレイに載せて冷凍庫へ入れましょう。保存期間は約1か月。

写真:ゆでたそら豆を保存袋に入れる
Point

野口さん「霜が付くと味や香りを損なうため、水分はしっかり取り除くようにしましょう。使うときは凍ったままサッとゆでて解凍し、薄皮をむいてからサラダや炒め物などに使うのがおすすめです」

気になる疑問を解消!
そら豆に関するFAQ

旬の時期以外はほとんど流通しないそら豆。使う機会が少なくてよく知らないという場合は、こちらのFAQで疑問を解消しましょう。

Q.そら豆の薄皮、食べる、食べない?

A. 成熟しきっていないそら豆はやわらかく、薄皮も一緒に食べることができます。一方、しっかり育ったものは薄皮が固く、繊維が気になりがち。ゆでるくらいでは解消できませんが、煮物のようにじっくり火を通す料理なら食べやすくなります。

Q.そら豆特有の、あの香りが苦手……。

A. そら豆の香りは、たっぷりの湯でゆでることである程度は抑えられます。また、焼きそら豆にしたり、しっかりした味の炒め物や煮物にすると香りがそこまで気にならないなんて声も。

Q.そら豆の旬はいつ?

A. 通年で出回ることのないそら豆は、旬を感じさせてくれる野菜です。産地によっても変わりますが、出荷量が特に多いのは4月~6月。ただし、主な産地のひとつ、鹿児島県産のものは流通し始めるのが12月と早く、5月には概ね出荷も落ち着きます。

+αで新たなおいしさ!
そら豆のおすすめレシピ3選

塩ゆでが定番のそら豆ですが、さまざまな調理法で、もっと味わいを楽しみましょう。鮮やかな緑を活かした料理なら、食卓の彩りにもピッタリ!春を感じさせてくれることうけあいですよ。

バターのコクがそら豆の甘味を活かす
『そら豆のガリバタしょうゆ炒め』

写真:そら豆のガリバタしょうゆ炒め

そら豆の味を引き立てるのは、にんにく&しょうゆ風味のバターソース。余ったソースをパンに付けていただくのもおすすめです。

野口さん「そら豆とベーコンの彩りがきれいな一皿です。そら豆は下ゆでしてから使うので、火の通りすぎに要注意。グズグズにならないよう、手早く炒めてアツアツをいただきましょう」

薄皮まで、しっとりやわらか!
『そら豆のしょうゆ煮』

写真:そら豆のしょうゆ煮

ふっくらとして、つややかな仕上がり。薄皮にも味が染み込んで、丸ごとおいしくいただけます。

野口さん「そら豆の量はむき身で150g。ひとつのさやに3~4個の豆があるとして、さや付きなら10本ほどを使います。薄皮を取り除いて加熱すると豆が崩れやすいので、レシピ通り付けたままで煮るようにしましょう」

キャベツとそら豆の異なる食感も楽しめる
『そら豆とキャベツのペペロンチーノ』

写真:そら豆とキャベツのペペロンチーノ

カリッと炒めたにんにくをトッピング。『いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ』のうま味も活きています!

野口さん「“色味の似ている食材は相性がいい”などと言われますが、そら豆とキャベツも同じ。彩りが良く、春らしさもいっぱいでおすすめの一皿です」

旬の時期だけ
楽しめるそら豆で、
食卓に春を呼び込んで!

野口さん「旬を感じさせてくれるそら豆は、私も大好きな食材。色味がきれいなところもいいですよね。少しクセのある味わいは、大人向きかもしれません。この味わいを活かすなら、クリーム系よりもオイル系のようにシンプルな味付けがおすすめ。にんにくやしょうゆの風味も合うので、今回、ご紹介したレシピはぜひお試しいただきたいと思います」

ホームクッキング編集担当より

そら豆をどうやって取り出すか、これけっこう何が正解なのかわからずにいましたが、野口先生にうかがってすっきりしました。これからは盛大にひねって(ていねいに)外してみたいと思います。初夏を感じさせる食材なので、いろいろな料理で集中的に楽しんでみたいですね。薄皮ごとパクっと食べられるしょうゆ煮、おすすめです!(編集長・杉森)

写真:野口英世さん

教えてくれた人 野口英世さん

料理研究家、フードスタイリスト、 All About「簡単スピード料理」ガイド 。無理や無駄のない、つくり手重視の効率的なレシピとスタイリングアイデアにファンも多く、テレビや雑誌、新聞、広告などで活躍中。近著に『turk フライパンクックブック』『使いやすい台所道具には理由がある』(ともに誠文堂新光社)などがある。

撮影/金田邦男
公開:2024年5月11日

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