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長ねぎの保存方法
★冷蔵&冷凍保存で
日持ちさせるコツを紹介
【人気のレシピも】

長ねぎの保存方法★冷蔵&冷凍保存で日持ちさせるコツを紹介【人気のレシピも】

薬味としてはもちろん、汁物や鍋物、炒め物などにも大活躍の長ねぎ。あれば便利だからと常備する家庭も多いでしょうが、野菜室に入れておくうちに表面がカサカサになってしまうこともありがちでは。食べられる部分が減るうえに、せっかくの香りも弱まってしまうのはもったいないですよね。そこで、長ねぎの新鮮さを長く保てる保存のコツをまとめました。選び方や部位ごとの使い方、切り方からレシピまで、長ねぎをとことん活用できる情報満載でお届けします!

長ねぎの冷蔵保存は、
乾燥対策がポイントに

長ねぎにとって乾燥は大敵。そのまま、あるいは袋に入った状態で置いておくと、外側からどんどん水分を失っていくため、ラップできっちり包んでから冷蔵しましょう。

●冷蔵保存

写真:ねぎの根元を切る
1
長ねぎをさっと洗い、根元を切り落とす。
写真:3等分の長さに切る
2
3等分に切り分ける。
写真:ラップで包む
3
水気を拭き取り、ラップでぴったり包む。
写真:立てた状態で保存する
4
立てた状態にして、野菜室で保存する。保存期間は約1週間。
Point

江口さん「雑菌が繁殖しやすい根元は、保存の前に切り落としましょう。3等分にカットするのは、冷蔵庫に立てて入れられる長さにするためなので、ご自宅の冷蔵庫に合わせて調整してください。白い部分と青い部分を分けて切っておくと使いやすいです。また、保存時は育っているときと同じように立てた状態にしておくと、長ねぎにかかるストレスが抑えられて長持ちします」

次に使うサイズに
切れば便利!
長ねぎの冷凍保存

長ねぎを使い切れなさそうなときは冷凍しておくと、保存期間は1か月くらいまで延ばすことができます。どの料理にするか決めていない場合は、大きくカットしてから冷凍保存を。薬味にするなど、すでに使い道が決まっているならその大きさに切っておくと、次に使うときのひと手間が省けます。

●大きくカットして冷凍保存

写真:青い部分と白い部分に切り分ける
1
長ねぎをさっと洗い、青い部分と白い部分に切り分ける。
写真:青い部分を切り分ける
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青い部分を3等分に切り分ける。
写真:白い部分を切り分ける
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白い部分は4〜5cmずつ切り分ける。
写真:ラップで包む
4
水気を取り除いたら使いやすい量に小分けにして、ラップでぴったり包む。
写真:保存袋に入れる
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ジッパー付きの冷凍用保存袋に入れる。
写真:金属トレイに載せて冷凍庫へ
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平らにして空気を抜いたら口を閉じ、金属トレイに載せて冷凍庫へ。保存期間は約1か月。
Point

江口さん「長ねぎを冷凍すると細胞が壊れ、くったりして甘みが増す一方、シャキシャキした食感は弱まります。青い部分と白い部分を切り分けた後でぶつ切りにするのは、長いままだと扱いにくいから。なお、長ねぎは水分が少なくてカチカチに凍ることがないので、解凍しない方が切りやすくなります」

写真:冷凍保存した長ねぎは、解凍せずに切る

意外と解凍しない方が切りやすい。半解凍くらいまでは、スイスイ切ることができる。

●刻んで冷凍保存(薬味用など)

写真:長ねぎを小口切りにする
1
さっと洗った長ねぎを、使いやすい形に切る。写真は小口切り。
写真:保存袋に長ねぎを入れる
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冷凍用のジッパー付き保存袋にキッチンペーパーを入れ、長ねぎを包むように入れる。
写真:金属トレイに載せて冷凍庫へ
3
平らにして空気を抜いたら口を閉じ、金属トレイに載せて冷凍庫へ。保存期間は約1か月。
Point

江口さん「ジッパー袋にキッチンペーパーを入れるのは、余分な水分を吸わせるため。なお、長ねぎが少しだけ余ったときや、使う分量で小分けしておきたいときなどは、少量をラップで包んで金属トレイに載せてから冷凍しましょう。使うときは、冷凍の状態のまま少し置いておけば自然解凍されます」

写真:刻んだ長ねぎを少量だけラップに包んだ状態

使いやすい量で小分けにしておくと便利。

おいしい長ねぎを
見極める方法と、
部位ごとの使い分け方

長ねぎを無駄なく使い切るなら、新鮮なものをおいしくいただくことが大切。ここでは、鮮度の良い長ねぎの選び方と、部位によって使い分けるコツをご紹介します。

●選び方


おいしい長ねぎは太さが均一で、表面にハリツヤがあります。巻きが弱くて中身が詰まっていないものは、フカフカしているのが見た目でもわかるので避けましょう。

また、長ねぎは育ちすぎると先端から枯れてくるので、青い部分が黄色に変わってきているものもおすすめできません。青い部分がボロボロだったり、根が茶色くなっていたりするものは、収穫から時間が経っている可能性大。このほか、白い部分が割れていたり、筋っぽく見えたりする長ねぎは乾燥が進んでいるサインとなります。

写真:青い部分での見分け方

向かって左が鮮度の良い長ねぎ、右が成長が進んで青い部分が変色し始めた長ねぎ。

写真:白い部分での見分け方

白くて太い左の長ねぎに比べ、右は外側の割れた部分や根の色が変色している。

●部位別使い分け


長ねぎは先端に向かうほど香りが強くなります。辛味があって固いことから、臭み消しやだしを取るために使われることも多いのが青い部分。白い部分は加熱すると甘くなるので、じっくり火を入れる料理に向いています。

写真:部位別使い分け
Point

江口さん「青い部分は使わない方もいますが、もちろん食べられます。固くて食べにくいため、細かく刻んでチャーハンなどに使うと香り良く、彩りもきれいに仕上げられますよ」

東日本では白、
西日本では青?
ねぎの種類と地域性

ねぎには、「長ねぎ」「白ねぎ」と呼ばれている根深(ねぶか)ねぎと、「青ねぎ」とも呼ばれる葉ねぎの2種類があります。前者は「下仁田ねぎ」や「深谷ねぎ」などが、後者は「九条ねぎ」などが有名。かつては、根深ねぎは主に東日本で、葉ねぎは主に西日本で食べられてきました。現在ではそこまでの地域性は薄れていて、料理や好みで使い分けるようになっています。

写真:上が葉ねぎ、下が根深ねぎ

上が葉ねぎ、下が根深ねぎ。太さや青い部分の多さなど、さまざまな違いが見られる。

Point

江口さん「葉ねぎは根深ねぎに比べてやわらかく、香りがおだやか。そのため、あまり加熱しない料理に薬味として使われることが多いですね。小口切りにして、うどんや焼いた厚揚げにたっぷり載せるとおいしいですよ。一方、じっくり火を通すことで甘くなるのが根深ねぎ。土に埋めることで白い部分を長く育てたもので、煮込み料理をはじめ、幅広い料理に向いています」

長ねぎならではの切り方、
「白髪ねぎ」と
「みじん切り」を解説!

野菜の切り方には数あれど、「白髪ねぎ」は長ねぎだけ。また、「みじん切り」も、長ねぎは他の野菜と切る手順が変わってきます。ここでは、そんな2つの切り方とコツをご紹介しましょう。

●白髪ねぎ

写真:白髪ねぎにしたい長さに切る
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長ねぎの白い部分を、白髪ねぎにしたい長さに切る。
写真:縦に切れ目を入れる
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縦に切れ目を入れる。
写真:外側の白い部分を開く
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外側の白い部分を開き、内側にある芯を取り出す。
写真:端からせん切りにする
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白い部分だけを重ね、端からできるだけ細くせん切りにする。
写真:氷水に10分間さらす
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氷水に10分間さらす。
Point

江口さん「白い部分は外側の1〜2枚が最も薄いので、より細かい白髪ねぎにしたい場合はこの部分を使って。内側の芯といった使わない部分は、みそ汁など他の料理に入れましょう。白髪ねぎをつくるとき、特に大切なのは切れ味の良い包丁を使うことと、氷水にさらすこと。切れない包丁では細くならないし、氷水にさらさないとシャキッとした食感が出せないので、この2点に注意しましょう」

●長ねぎのみじん切り

写真:斜めの切り込みを入れていく
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斜めの切り込みを入れていく。
写真:裏返し、同じ向きで切り込みを入れていく
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最後まで入れ終わったら裏返し、同じ向きで切り込みを入れていく。
写真:両側に切り込みを入れ終わった状態
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両側に切り込みを入れ終わった状態。
写真:細かく切っていく
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端から小口切りの要領で細かく切っていく。
Point

江口さん「斜めの切り込みは間隔が短いほど、細かなみじん切りになります。ねぎが太い場合は、3方向から切り込みを入れるようにしましょう。ここで注意したいのは、切り落とさないこと。慣れない方は、包丁の刃がまな板まで届かないよう、長ねぎの上下に菜ばしなどを置いてストッパーにするのがおすすめです」

長ねぎの香りと味を
堪能できる!
おすすめレシピ3選

和洋中、どんなジャンルでも存在感を発揮する長ねぎ。そんな実力派を使う料理の中でも、特に香りと味わいが際立つ3品のレシピをピックアップしました。長ねぎ好きはもちろん、長ねぎを使う場面がマンネリしてきた……なんて方も、ぜひ一度お試しあれ!

むね肉しっとり、長ねぎトロリ
『鶏むね肉とねぎの揚げだし』

写真:鶏むね肉とねぎの揚げだし

長ねぎの白い部分はトロっとした食感に。シャキシャキとした芯とのコントラストも楽しめます。

江口さん「香ばしそうな焼き色の長ねぎが食欲をそそるので、焼き目はしっかり付けましょう。油の分量が多いと思うかもしれませんが、しっかり使った方がおいしく仕上がります。鶏むね肉は、片栗粉をまぶすことでジューシーに。さらに、そぎ切りにすると火が通りやすくなるうえに、筋が切れるのでやわらかく仕上がります」

長ねぎ×にんにくのWパンチ!
『焦がしねぎの焼きめし』

写真:焦がしねぎの焼きめし

お米はパラパラ、ねぎはシャキシャキ。『いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ』の香ばしさもごちそうに。

江口さん「ねぎ、にんにく、冷やご飯と、少ない材料でできるうれしいレシピ。最初にねぎとにんにくをしっかり炒めると、香ばしさが増してさらにおいしくなります。ねぎとにんにくは火の通りを合わせるために、サイズをそろえてみじん切りにしましょう」

食感を残しながら甘みが引き出された一品
『ねぎのジュワッと焼き』

写真:ねぎのジュワッと焼き

ねぎだけなのに、こんなにおいしいなんて!バターしょうゆの香ばしさが実現した驚きの味.

江口さん「焼き目は大事ですが、火力が強いと中まで火が通らず、甘みが出せません。火加減はレシピ通り、弱めの中火から始めてじっくり火を通しましょう。しょうゆを鍋肌から入れることで、香りがより立ち上ります。ごはんにも合う味付けなので、丼にしていただくのもおすすめ!」

あるかないかで
出来映えが変わる!
縁の下の力持ち、
長ねぎを使いこなそう

江口さん「主役級にはならないけれど、料理にちょっと散らすだけで、香りも味も見た目もランクアップしてくれる長ねぎ。しっかり火を通せば甘くなり、香りを残したければ火を通しすぎないなど、加熱具合で味が変わるうえ、切り方によっては食感も変わります。こうした特徴を上手に活かせば料理に奥行きが出るので、長持ちする保存方法をぜひ身につけて、常備していただきたいですね」

ホームクッキング編集担当より

切り口だけラフにラップをかけ、輪ゴムで留めただけで野菜室のトレイに置きっぱなしの長ねぎ、ありました(汗)。開け閉めするたびにコロコロと動いて存在感をさりげなくアピールしてきます。長ねぎは薬味として加えると、料理がキリっとしまっておいしいし、なによりしょうゆとの相性も抜群。これからは最後まで、いい状態のまま使い切りましょう!(編集長・杉森)

写真:江口恵子さん

教えてくれた人 江口恵子さん

料理家、フードスタイリスト、 All About「家事」ガイド 。雑誌や広告、Webなどでレシピ提案やスタイリングを行うほか、企業のレシピ開発など、幅広く活躍。料理教室「 ナチュラルフードクッキング 」主宰、カフェ&デリ「ORIDO. 吉祥寺」オーナー。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)などがある。

撮影/金田邦男
公開:2023年10月23日 最終更新:2024年4月20日

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