ローストビーフレシピ2選!
フライパンで簡単に
やわらかく仕上がる
つくり方を解説
テーブルが一気に華やぐメインディッシュ「ローストビーフ」。買ってくるのがあたりまえ? いえいえ、おうちでおいしくできるレシピがあるんです。一度覚えてしまえば、クリスマスやお正月、お誕生日やお祝いごとなどで喜ばれること間違いなし! シンプルな料理だからこそ、本当においしくて手軽なつくり方を知っておきましょう。今回は洋風と和風2つのレシピを大公開!
おいしくなるには
理由がある!
ローストビーフ大研究
その名の通り、牛肉に火を通すだけのシンプルな料理だからこそ、肉選びや下準備も肝心です。まずは基本を押さえましょう。
肉は「もも肉」を。「形」も見極めます
ローストビーフは粗熱がとれた状態で食べる料理なので、肉の脂が少なく、赤身部分の口溶けが良い「もも肉」がおすすめです。そして、同じ重さの肉でも平たい形のもの(右)よりも円筒形のもの(左)を選びましょう。火の通り具合にムラがなく、しっとり食感よく仕上がります。
肉の「水分」をふき取ります
肉は意外と水分を含んでいます。サシが少ない肉ほど、置いておくだけでも自重で水分(ドリップ)が出てくるもの。ドリップはくさみの原因になるうえ、表面に水分をまとったままの肉は味が入りにくいため、キッチンペーパーでしっかりとふき取っておきましょう。
生しょうゆで「下味付け」をします
肉は焼くと表面のタンパク質が固まり、味が入りにくくなるので、先に下味をつけるとワンランク上の仕上がりに。塩よりも液体のしょうゆを使うほうが、味が入りやすいうえ保湿効果もあり、肉がやわらかくなります。なかでも生しょうゆは味のなじみがいいので、しっとりやわらかな仕上がりを目指すなら「しぼりたて生しょうゆ」がおすすめ! 焼くことで火の入った生しょうゆの香ばしさが、いいスパイスになります。
フライパンでつくる!
蒸し焼きローストビーフ
まずは定番・洋風のローストビーフに挑戦しましょう。オーブンを使わず、フライパンでつくれる簡単レシピです。
下味が決め手!フライパンで本格ローストビーフ
フライパンを使って蒸し焼きにする洋風ローストビーフの基本レシピ。
ローストビーフはなんといっても火の通し方がポイント。焦がさずやわらかく仕上げるために、フライパンを使って野菜の蒸気で蒸し焼きにします。ほんのり漂うしょうゆの香ばしさがおいしさのかくし味です。付け合わせの野菜も同時に仕上がる賢いレシピ!
材料(4人分)
- 牛もも肉(かたまり)
- 500g
- キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ
- 大さじ2
- たまねぎ
- 1/2個(100g)
- じゃがいも
- 2個(250g)
- サラダ油
- 大さじ2
- リーフレタス
- 適宜
- (A)ソース
-
- マンズワイン・赤または水
- 1/3カップ
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キッコーマン いつでも新鮮
しぼりたて生しょうゆ - 大さじ2
- 粒マスタード
- 小さじ1
- マンジョウ 米麹こだわり仕込み 本みりん
- 大さじ2
つくり方
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牛肉に下味をつける
牛肉はペーパータオルでドリップをふき取り、ジッパー付き保存袋に入れ、しょうゆを加えてかるくもみ、口を閉じる。冷蔵庫に3時間以上置く(漬け時間は12時間以内に)。焼く前に取り出し、そのまま室温に30分ほど置く。
空気を抜きながら密封するように口を閉じると、より下味がしみ込みます。
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野菜を準備する
たまねぎは4~6等分のくし切りにする。じゃがいもはよく洗い、皮付きのまま厚さ1.5cmのイチョウ切りにし、水にさらす。
肉と一緒に長時間蒸し焼きするので、大きめに切っておくことがポイント。とくに火が通りやすいたまねぎはより大きめに。
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牛肉に焼き目をつける
牛肉の表面のしょうゆをペーパータオルでふく。フライパンに大さじ1の油を熱し、はじめに2つの断面を30秒~1分ずつ、次に4つの側面を1分30秒~2分ずつ焼いて全体に焼き色をつけ、一度取り出す。
大切なのは焦がさずに香ばしく焼くこと。しょうゆをふき取るのも焦げ予防です。常に肉の焼き面に油が触れているようにトングで位置を調節しながら焼くのがコツです。側面は転がさずに天地を入れ替える順で焼くと、火の通りが均一になります。サシ(脂)が少ない輸入肉などは火が通りやすいため、焼き時間を各面とも10~15秒短くして。なお、深めのフライパンやガラスのふたがあると、ラクにつくれます。
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野菜を炒める
フライパンの汚れをかるくふき取る。油を足し、たまねぎ、水気をきったじゃがいもを入れて2分炒める。
今回のレシピでは、これらの野菜が蒸し焼きの大切な水分と台座の役になります。野菜を通じて肉に熱が伝わるので、先に炒めて熱くしておきます。
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蒸し焼きにする
野菜の表面を平らにし、上に牛肉をのせる。ふたをして中火のまま5~6分蒸し焼きにする。牛肉の上下を返し、火を止める。そのまま20分蒸らす。牛肉と野菜を取り出す。
野菜の水分による蒸気で蒸し焼きにしていくので、しっかりふたをして。ふたが浮いてしまうときは、ふたの上にアルミホイルをかぶせてもOKです(ふたに肉がついても密閉されればOK)。
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ソースを作る
フライパンに残った汁に(A)の材料を入れ、中火にかける。煮立ったら、よく混ぜながら汁けが半分くらいになるまで煮詰める。食べやすく薄切りにしたローストビーフ、野菜、ソースを添えて完成。
(1人分347kcal、塩分2.6g)
蒸し焼きで出た肉のエキスと野菜エキスに赤ワインのうまみと酸味、しょうゆが加わり、おいしいソースができます。一度煮立ててワインのアルコール分を飛ばすことをお忘れなく。ローストビーフは冷えていたほうが切りやすいので、薄く切りたい時は直前に冷凍庫で30分ほど冷やすときれいに切れます。切ってみて肉の赤みが気になったら、ラップに包んで電子レンジへ。「200Wで30秒×2回」を目安に追加で加熱してみてください。
ここで「しぼ生」の特徴早わかり!
キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」は、その名の通り「生」しょうゆです。それは一度も火入れをしていないということ。だから火入れしょうゆと比べると色も淡く鮮やかで、味わいもかろやか。下味付けに使っても肉が茶色くなりすぎません。よく肉にしみ込むので「ローストビーフ」にぴったりです!
ご飯も野菜もすすむ!
アレンジレシピ
大きなかたまり肉でつくるローストビーフ。もしも食べきれなかったら、こんなアレンジを!
ローストビーフ丼
半熟卵とやわらかビーフのぜいたく丼。しょうゆが香るからご飯もすすみます。
ローストビーフを薄切りにして、ご飯の上に放射状に盛りつけます。温泉卵をのせて、ローストビーフのソース、小口切りにした青ねぎ、白ごまをふって完成です。
ローストビーフサラダ
ヘルシーだけど食べ応え十分! クレソンとビーフが好相性です。
ローストビーフのソース(大さじ2)、酢(小さじ1~2)、オリーブ油(大さじ1)を混ぜてドレッシングをつくります。赤玉ねぎは薄切りにし冷水に放ってパリッとさせ、水けをきっておきます。薄く切ったローストビーフ、ざく切りにしたクレソン、半分に切ったミニトマト、ちぎったリーフレタスと赤玉ねぎを盛り合わせたらドレッシングをかけて完成です。
だしの効いた汁に漬ける!
しっとり和風の
ローストビーフ
2つ目のレシピは和風のローストビーフ。煮汁の熱で肉に火を通すから、さらにしっとり上品な味わい。昆布やゆずといった和素材を使うから、おせちにもぴったりです!
ゆず香る!だしが決め手の和風ローストビーフ
ゆずとしょうゆが香るしっとり和風なローストビーフ。
牛肉をさっぱりと食べられる極上の一品。さわやかな柑橘と香ばしいしょうゆの香りに誘われて、ついつい箸が伸びるおいしさです。大人はおつまみで、子供はご飯と一緒に。おめでたい和の食卓にも似合う肉料理です。
材料(4人分)
- 牛もも肉(かたまり)
- 500g
- キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ
- 大さじ2
- サラダ油
- 大さじ1
- 片栗粉
- 小さじ1
- わさび
- 適宜
- 白髪ねぎ
- 適宜
- しそ
- 適宜
- (A)煮汁
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キッコーマン いつでも新鮮
しぼりたて生しょうゆ - 2/3カップ
- マンジョウ 国産米こだわり仕込み 料理の清酒
- 1/3カップ
- 水
- 3カップ
- 砂糖
- 大さじ3
- 昆布(5cm角)
- 2枚
- ねぎ(斜め1cm幅に切る)
- 1/2本
- ゆず(輪切り)
- 2~3枚
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キッコーマン いつでも新鮮
つくり方
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牛肉に下味をつける
牛肉はペーパータオルでドリップをふき取り、ジッパー付き保存袋に入れ、しょうゆを加えてかるくもみ、口を閉じる。冷蔵庫に3時間以上置く(漬け時間は12時間以内に)。焼く前に取り出し、そのまま室温に30分ほど置く。
空気を抜きながら密封するように口を閉じると、より味がしみ込みます。
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煮汁をつくる
肉が入る直径20㎝の鍋に(A)を入れ、中火で1分煮立てる。
ねぎは白い部分を使って甘みを、昆布は煮立ててとろみを、そしてゆずの酸味と香りによってグッと和風の味わいを出します。ゆずがない場合はすだちやレモンなどで代用してもOKです。
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牛肉に焼き目をつける
牛肉の表面のしょうゆをペーパータオルでふく。フライパンに大さじ1の油を熱し、はじめに2つの断面を30秒~1分ずつ、次に4つの側面を1分30秒~2分ずつ焼いて全体に焼き色をつけ、一度取り出す。
大切なのは焦がさずに香ばしく焼くこと。しょうゆをふき取るのも焦げ予防です。常に肉の焼き面に油が触れているようにトングで位置を調節しながら焼くと焦げません。側面を転がさず4面ごとに焼くと、火の通りが均一になります。サシ(脂)が少ない輸入肉などは火が通りやすいため、焼き時間を各面とも10~15秒短くします。
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上下を返して煮る
温まっている(2)の鍋に肉を入れて再び中火にかけ、ぬらしたペーパータオルを肉にかぶせる。煮立ったら、弱火にして7分煮る。ペーパータオルをめくって肉の上下を返してから再びペーパーを戻しかけ、さらに7分煮る。
ふたをしないで煮るのがポイント。ふたを開けておくことで鍋の中の温度が上がりすぎず、肉にゆっくり火が入り、やわらかく仕上がります。
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ふたをはずしたまま冷ます
そのまま火から外し、ふたをしないで1時間ほど冷ます。
冷めていく過程で肉に味がしみ込んでいきます。
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ソースを作る
ボウルとざるを合わせて煮汁をこす。こした煮汁1/2カップを小鍋に入れる。片栗粉を加えて中火にかけ、よく混ぜながら、とろみがつくまで煮てソースをつくる。食べやすく薄切りにしたローストビーフにソースをかけ、わさび、白髪ねぎ、しそを添える。
(1人分267kcal、塩分2.5g)
片栗粉を入れた後はよく混ぜながら煮詰めてください。肉の厚さをランダムに切るのも、料理に表情ができておすすめです。切ってみて肉の赤みが気になったら、温めた煮汁でしゃぶしゃぶのようにして火を通して仕上がり具合を調節します。
煮汁も肉も大活躍する
絶品アレンジレシピ
残った煮汁はうま味たっぷり。水で薄めるだけで驚くほどおいしい麺つゆに。やらなきゃ損!のおいしさです。
ローストビーフそば
ゆずとわさびの香りが食欲をそそる大人の味わい。和食屋さんのようなぜいたくな一杯です。
煮汁に1カップ程の水を加えて好みの濃さに薄めて温めてつゆをつくる。ゆでたそばを盛り付け、ローストビーフの薄切りをのせ、つゆをかける。柚子の皮のせん切り、わさびを添えて完成。うどんでもおいしい。
ひと味ちがう
ソースバリエーションで
楽しむのもあり!
材料を混ぜ合わせるだけでつくれるソースのバリエーションレシピをご紹介。ソースの「味変」でローストビーフがさらにおいしく楽しくなります!
ガーリックしょうゆソース
うまみを十分に煮詰めてつくるソースは肉にも焼き野菜にもマッチ!こしょうも効いて美味。
●材料と作り方
マンズワイン・赤…1/2カップ はちみつ…大さじ2 キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ…大さじ2 にんにくのすりおろし…1かけ分 粗挽きこしょう…小さじ1
材料を合せて小さな鍋に入れ、半量になるまで煮詰める。
オニオンソース
中濃ソースのスパイス感とフレッシュ玉ねぎのパンチのある味わい!
●材料と作り方
玉ねぎすりおろし…小1/4個(40g) キッコーマン デリシャスソース 中濃…大さじ3 キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ…小さじ1 サラダ油…小さじ1
材料をよく混ぜ合わせる。
教えてくれた人 小田真規子さん
料理家・フードディレクター・栄養士。スタジオナッツを主宰し、徹底的な試作による検証で、誰でもおいしくつくれる料理レシピを数多く生み出す。雑誌、テレビ、新聞などのメディアで活躍するかたわら、その信頼感から企業のメニュー開発などのアドバイスを依頼されることも多数。近著に『少しの工夫で驚くおいしさ 今日からはじめる減塩ごはん』(家の光協会)、『心とからだが元気になる鉄分レシピ』(PHP研究所)などがある。
スタジオナッツ http://studionuts.com インスタグラムID studionutsnutsm パプリカマキコの料理のパプリ科/foodshot_kusudama 料理フォトくすだま
撮影/高杉 純 文/峯田亜季
※商品情報は本記事公開時点のものです。公開後にリニューアル、
販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2022年12月14日 最終更新:2024年4月19日
ホームクッキング担当ライターより
和洋2つのローストビーフを食べ比べてみると……驚くほど味わいが違って、どちらもおいしい! 下味に「しぼ生」を使っているせいか、どこかホッとするおうちの味わいで、ご飯がすすむことにもびっくりしました。オーブンを使わなくてもいいのはうれしいポイント! みなさんもぜひトライしてみてください。アレンジの「ローストビーフそば」はイチオシですよ!!