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青じそ(大葉)の保存方法
(冷蔵・冷凍・乾燥)!
日持ちさせる方法を解説

青じそ(大葉)は、葉が紫色の赤じそが変種したものと言われる食材。旬は初夏から夏ですが、ハウス栽培も行われているため、季節を問わず入手できます。薬味や料理のアクセントとしても重宝する反面、思ったより日持ちせず、気づいたらしなびていた……なんて人も多いのでは。実は青じそ(大葉)は保存の仕方によってはぐんと長持ちさせることができるんです。果たしてその方法とは?簡単レシピと合わせてお伝えします。

青じそ(大葉)を
冷蔵で保存する方法

青じそ(大葉)は乾燥に弱いため、購入したときの状態のまま冷蔵庫に入れると、すぐにしなびてしまいます。持ち味の香りとみずみずしさを長くキープするなら、新鮮なうちにひと手間かけて保存することが肝心。ここでは、水に挿す方法、保存容器を使う方法のふたつをご紹介します。

水に挿して冷蔵保存
(かんたんで長持ちする方法)

1
青じそ(大葉)の軸を持ち、ボウルに張った水の中でふり洗いする。
2
ボウルから引き上げ、しっかりふって水を切る。
3
葉をそろえ、軸の先を2~3mm切り落とす。
4
葉の部分にかからない程度の水を入れたびんに、青じそ(大葉)を立てて入れる。
5
びんにふたをして冷蔵庫に入れ、2~3日おきに水を替える。保存期間は約10日。
Point

江口さん「青じそ(大葉)を複数枚まとめて洗うときは、流水だと1枚1枚に水が行き渡りにくいため、ボウルの水でふり洗いを。それほど汚れていないので、念入りに洗う必要はありません。

冷蔵するときは、野菜室よりも倒しにくい冷蔵室に入れるのがおすすめです。葉の部分を長く水につけると傷みやすいため、水の量は軸だけがひたるように調整を。切り口をカットするときも、軸をできるだけ長く残すのがコツです。適当なびんがない場合はコップを使い、ふた代わりにラップをかけると良いでしょう」

水の量は、葉の部分が触れない程度に。

コップでの保管は冷蔵庫内の倒れにくい場所に。ボトルラックに置くのも良いでしょう。

キッチンペーパーと
保存容器で冷蔵保存

1
洗って軽く水を切り、切り口をカットした青じそ(大葉)を、キッチンペーパーを敷いた保存容器に入れる。
2
キッチンペーパーでふんわり包み、ふたをして冷蔵庫で保存する。保存期間は約1週間。
Point

江口さん「キッチンペーパーは乾燥防止と共に、余分な水分を吸う役割もあります。使わないと容器の中に水がたまり、青じそ(大葉)が触れて傷みやすくなるのでご注意を。保存しているうちにキッチンペーパーが乾いてきたら、少量の水で軽く湿らせてください」

青じそ(大葉)を冷凍保存する方法

青じそ(大葉)をより長持ちさせたいときは、冷凍保存をしましょう。せん切りにした状態で保存すれば、冷凍庫から出してすぐに使えるので便利ですよ。

せん切りにした青じそ(大葉)を保存容器に入れ、ふたをして冷凍庫へ。

Point

江口さん「冷凍すると香りが多少抜け、色が変わったりしますが、約1か月保存できます。例えば少しだけ余って、すぐに使う予定がないときなどにぴったりです。薬味に使ってもいいですし、温かいごはんに混ぜれば彩りも楽しめますよ。容器に入れるときは、ぎゅうぎゅうに詰めると葉がつぶれてしまうので気をつけて。また、ラップに包んだり、ジッパー付き保存袋に入れると、葉が当たり傷付いて痛みやすくなるので、容器に入れての保存がおすすめ」

青じそ(大葉)を
せん切りする方法は?

1
複数枚の青じそ(大葉)を重ね、軸を切り落とす。ある程度の枚数があるほうが、より切りやすい。
2
縦半分に切る。
3
切ったものを重ねて手前から丸める。
4
丸め終わった状態。切りやすい厚さを出すには、できるだけ小さく丸めること。
5
端から細く切っていく。写真は1~2mm幅。
6
完成。丸めることで長さも出せて、扱いやすい状態に。
Point

江口さん「青じそ(大葉)のせん切りは、キャベツと同じ要領で丸めて切っていきます。縦半分にカットするのは、巻いたときに厚みがあるほうが切りやすいため。青じそ(大葉)には断ち切るほどしっかりした繊維はないので、葉脈の向きを気にする必要はありません。切る幅はお好みですが、安全かつきれいに仕上げるために、切れ味の良い包丁を使いましょう」

プラスアルファで
おいしく長持ち!
青じそ(大葉)の
アイデア保存

冷蔵&冷凍保存とはひと味違う!青じそ(大葉)に手を加えた「漬けて保存」と「乾燥させて保存」の方法を、江口さんに教えてもらいました。そのまま食べてもおいしく、調味料として活用できる方法もあるので、ぜひお試しを。

青じそ(大葉)のにんにくしょうゆ漬け

洗って軸を切り落とし、水分をしっかり拭き取った青じそ(大葉)10枚と、しょうゆ大さじ2~3、赤唐辛子1本、にんにくの薄切り1/2かけを保存容器に入れ、ふたをして冷蔵庫で保存します。1週間を目安に食べきりましょう。

Point

江口さん「韓国のえごま漬けのイメージ。にんにくは青じそ(大葉)の間に重ねながら入れましょう。そのままご飯にのせたり、おにぎりに巻いたりして食べるのがおすすめ。漬け汁は調味料として、チャーハンなどにも活用できますよ」

青じそ(大葉)のオリーブオイル漬け

つくり方はしょうゆ漬けと同様。青じそ(大葉)10枚に、オリーブオイル大さじ3~4、にんにくの薄切1/2かけを使用します。保存期間は約1週間。

Point

江口さん「青じそ(大葉)を刻んでオイルと一緒にパスタに入れたり、炒め物に使ったり、塩と酢を加えてドレッシングにしたりと、使い方いろいろ。焼いた肉や魚にのせてもおいしいです」

ふりかけみたいに使える!
青じそ(大葉)の乾燥保存

電子レンジで加熱し、青じそ(大葉)を乾燥させたもの。湿気が入り込まなければ、1か月ほど保存できます。

1
洗って軸を落とした青じそ(大葉)の水分を拭き取り、耐熱皿に1枚ずつ並べる。
2
電子レンジの600Wで、2分から2分30秒加熱する。パリパリになっていない場合は、様子を見ながら10秒ずつ加熱する。
3
重ねた青じそ(大葉)をクシャッともんで細かくする。
4
密閉できるびんや保存容器に入れ、湿気を避けて保存する。
Point

江口さん「ごはんにかけても混ぜてもおいしい、ふりかけ状態の青じそ(大葉)。パスタと和えるのもいいですね」

青じそ(大葉)を使った
おすすめレシピ3選

生でも加熱してもおいしくいただける青じそ(大葉)。さわやかな香りと鮮やかな緑で、いつもの料理もさらにランクアップしてくれる食材です。そんな青じそ(大葉)を使った人気レシピを、ほんの一部ですがご紹介しましょう。

ボリュームたっぷり!
なのにさっぱり!
『チーズとろける厚揚げの肉しそ巻き』

豚バラとチーズの濃厚な味わいと、青じそ(大葉)のさわやかさがマッチ。

江口さん「青じそ(大葉)とチーズは、和と洋ながら意外と相性良い組み合わせです。『わが家は焼き肉屋さん 中辛』と『濃いだし本つゆ』を混ぜ合わせたたれは、それぞれのいいとこ取りといった感じで味に深みが出ています」

いつものそうめんを
油そば風にアレンジ!
『青じそ香る♪肉そぼろ和えそうめん』

ラー油のピリ辛と青じそのさわやかさが、食欲をかき立てます。

江口さん「ゆでたそうめんに下味をからめるひと手間で、さらにおいしさアップ。そぼろのしっかりした味に大葉の香りが加わって、さっぱりといただけますよ。単調な味わいになりがちなそうめんですが、これなら飽きることなく食べられるはず」

美しい彩りで
目にもおいしい
『焼きたらこと青じその混ぜご飯』

香りよい青じそと、シャキッとしたしょうがの組み合わせを楽しんで。

江口さん「大葉だけでもおいしい混ぜご飯に、しょうがが加わってよりさわやかに。食欲をそそる香りと味わいで、食欲不振になりがちな暑い時期にもぴったりです」

青じそ(大葉)の選び方と
しなびたときの対処法

選び方

青じそ(大葉)を選ぶときは、全体的に張りがあるものを。切り口が黒ずんでいなければ、収穫してから経った時間も短いことになります。葉先はピンと立っているものを選び、黒く変色している場合は傷み始めているので避けましょう。他の青じそ(大葉)に比べて大きいものは、固さが出たり、えぐみが強まったりする傾向にあります。

青じそ(大葉)がしなびたときの対処法

葉に水分が残っていると傷みやすくなるので、保存するときは余分な水気を取り除くこと。逆に水分が抜けてしなびてきた場合は、冷水にしばらくつけておきましょう。つかるうちに青じそ(大葉)が水を吸い、葉先までピンとした状態を取り戻せます。

ボウルに冷水を張り、切り口を2~3mmカットした青じそ(大葉)を入れる。ひたす時間は10分程度。

左が水にひたす前、右がひたして10分後の青じそ(大葉)。ぐったりしていた葉先が元気にを取り戻し、全体的にも張りが出ています。

Point

江口さん「しなびた青じそ(大葉)の切り口を少しカットするのは、水を吸い上げやすくするためです。10分ほど水にひたしたものは、触っただけでもパリッとしていることがわかるはず。なお、氷水だと温度が低すぎて葉にダメージを与えてしまいます。水道水がぬるい場合は氷で冷やしてもいいですが、使った氷は青じそ(大葉)をひたす前に取り出しておきましょう」

青じそ(大葉)まとめ

江口さん「青じそ(大葉)はメインの食材ではないけれど、あれば見た目も味も一気にランクアップします。お刺身などに彩りを添えるだけでなく、ちょっと混ぜたり散らしたりするだけでも実力を発揮してくれるので、すぐに使える状態で保存してあると便利ですよ。それで使用頻度が増えれば、〈使い切れなかった……〉なんてこともなくなるはず。いっそ常備しておいても良いと思うので、今回、ご紹介した保存方法を実践して、日常的に使ってみるのはいかがでしょうか」

ホームクッキング編集担当より

料理に変化をつけてくれる青じそ。一方で、すぐにしなびてしまうのが悩みの種ですよね。江口さんが紹介してくださった葉をそのまま保存する方法はもちろん、「せん切りの冷凍」や「青じその漬け」、そして「乾燥保存」はどれも目からウロコです。青じそをついつい常備したくなる技が詰まっているので、ぜひお試しください!(編集担当I)

写真:江口恵子さん

教えてくれた人 江口恵子さん

料理家、フードスタイリスト、 All About「家事」ガイド 。雑誌や広告、Webなどでレシピ提案やスタイリングを行うほか、企業のレシピ開発など、幅広く活躍。料理教室「 ナチュラルフードクッキング 」主宰、カフェ&デリ「ORIDO. 吉祥寺」オーナー。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)などがある。

撮影/金田邦男
公開:2023年6月23日 最終更新:2024年9月30日

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