Today's Menu

枝豆のゆで方・
ゆで時間のコツは?
鮮度をキープする
保存の方法や、
おいしく食べるレシピまで!

枝豆のゆで方・ゆで時間のコツは鮮度をキープする保存の方法や、おいしく食べるレシピまで!

夏の訪れと共に旬を迎える枝豆。新鮮なままゆでたものは香りも味も格別ですが、ぴたりとおいしくゆで上げるのは、案外、難しくありませんか? また、旬が短く生の状態で扱うことが少ないせいか、どう保存すればいいかわからない、という声も……。そこで今回は「枝豆」をテーマに、簡単・おいしいゆで方と、長持ちさせる保存のコツをご紹介!ゆでた枝豆を使った絶品レシピと共にお届けします。

枝付きと枝なしは
どちらが新鮮?
枝豆の選び方

枝豆は、大豆が成熟する前に収穫されたもの。つまり、生育期間が異なるだけでじつは同じ植物です。新鮮な枝豆を選ぶなら、まずさやに注目しましょう。うぶ毛がしっかり残っていて、色が鮮やかな緑色なら、鮮度の高さを示しています。また、豆の大きさは均一で、厚みがあってふっくらしたものがおすすめ。なお、枝豆は鮮度の落ちるのが早い食材ですが、枝から外したものに比べ、「枝付き枝豆」の方が長持ちします。

枝豆の選び方

左側3つは避けたい枝豆。左から、さやが黒ずんだもの、豆がやせているもの、さやが黄色いものとなります。選ぶときは右側に並ぶ3つのように、さやの色が美しくて丸々とした枝豆が多く入ったものを目安に。

Point

江口さん「さやに黒ずみが浮かんでいるものは、冷蔵焼けを起こしている可能性があるので避けて。さやが黄色いものは育ちすぎ。そのまま枯れると大豆となりますが、黄色い段階で豆が固くなり始めて味もぼんやりしてくるので、青々としたさやが付いているものを選びましょう」

下ごしらえ次第で、
もっとおいしく!
枝豆の基本のゆで方

おいしくゆで上げるための最初の一歩が、端のカットと塩もみ。このひと手間で、ゆで枝豆の味は格段にアップしますよ。

下ごしらえ

1
さやの付け根をカットする。枝付きの場合は、枝から外すときに切ると良い。
2
ボウルに入れてサッと水洗いをし、水を切る。
3
水気は残したまま、枝豆の重量に対して4%の塩をまぶす。写真の分量は枝豆250g、塩は約小さじ2。
4
親指で表面をこすりながら塩もみをする。
Point

江口さん「さやの付け根をカットすることで、火の通る時間が早くなるうえに、中の豆に程よく塩味を付けることもできます。味をしっかり付けたい場合は、両端を切り落とすやり方も。塩もみには味付けだけでなく、さやのうぶ毛を取り除く意味もあるので、指でしっかりこするようにしましょう」

ゆで方とゆで時間

1
塩を残したまま沸騰したお湯に入れ、時々かき混ぜながら中火で4分~5分ゆでる。写真の鍋は直径20cmで、水の量は1.5リットル。
2
ざるにあげて水気を切り、枝豆同士が重なり合わないように広げて冷ます。お好みで塩をふって。
Point

江口さん「色味が鮮やかになり、みずみずしくゆで上げる方法です。ゆで時間は目安なので、固さを確認するときはざるにあげる前に箸でひとつ取り、水にさらしてから食べてみましょう。まだ固いようなら、30秒後にまた確かめてみて。甘みを強めたいならやわらかめ、食感を楽しみたいなら固めがおすすめです。なお、冷ますときに水を使うのは厳禁。味がぼやけてしまうので、広げて空気にさらしてください」

フライパン&レンジを使った
簡単・時短な枝豆のゆで方

こちらでご紹介するのは、フライパンを使った蒸し煮と電子レンジ加熱という2つの方法。時短のメリットに加え、鍋でゆでたものとはまたひと味違った枝豆を楽しむこともできますよ。

フライパンで蒸し焼き

1
フライパンで約200mlの湯を沸かし、沸騰したら下ごしらえを終えた枝豆250gを入れる。
2
ふたをして中火で5分、加熱する。
3
3分ほど経過したら、ふたを取って上下を返し、再びふたをして2分加熱する。
4
好みの固さになったらざるに上げ、広げて冷ます。
Point

江口さん「蒸し煮にすると味が凝縮され、枝豆の甘みやうま味が濃くなります。使う水の量が少ないので沸騰までにかかる時間が短縮できるのもメリットですね」

電子レンジで加熱

1
下ごしらえを終えた枝豆250gを耐熱の器に入れる。
2
ラップをふんわりかけて、600Wで2分、加熱する。
3
上下を返したら再びラップをかけ、600Wで2分、加熱する。
4
好みの固さになったら完成(加熱が足りない場合は10秒ずつ追加で加熱して様子をみる)。ざるに上げ、広げて冷ます。
Point

江口さん「レンジ加熱した枝豆はホクッとした食感に仕上がり、甘みが感じやすくもなります。夏の暑い時季にお湯を沸かす手間が省け、室温も上がらないのはうれしいですね」

枝豆の保存方法と、
冷凍枝豆が
さらにおいしくなる裏技

枝豆はあまり日持ちしない野菜。できれば買ってきたその日に調理したいところですが、難しい場合は生のまま冷凍保存しましょう。もちろん、ゆでた状態でも冷凍できるので、残ったときはここちらを参考にしてください。

●生のまま冷凍保存する方法
下ごしらえをした枝豆の塩を洗い流し、水気を拭き取ってからジッパー付き保存袋へ。平らにして空気を抜き、口を閉じたら金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。保存期間は約1カ月です。

塩を落としたので、ゆでる際は塩を足して。

Point

江口さん「使うときに味付けをする可能性を考え、冷凍する前に塩もみで使った塩は落としておきます。冷凍した状態からすぐに調理できるので、解凍の手間が省けるのもポイント。ゆでても良いですし、フライパンで炒めてしょうゆとみりんなどで味付けして食べるのもおすすめです」

冷凍枝豆は解凍と味付けをまとめて行うのもおすすめ。さやに焦げ目が付くまで強火で炒めたら、みりん大さじ1、しょうゆ大さじ1/2、塩ひとつまみで仕上げるとおいしい副菜になります。

●塩ゆでした枝豆を冷凍保存する方法
一度に食べきれない場合などはゆでてから冷凍保存すれば、使いたいときにすぐ調理できます。保存期間は約1カ月。解凍したら生しょうゆに漬けるだけの 『無敵漬け おつまみ枝豆 』 といったお手軽レシピもあり、何かと使えて便利なのでストックしておくと良いでしょう。

ゆでた枝豆が冷めたらジッパー付き保存袋へ。さやごとでも、取り出した実だけを冷凍してもよい。

Point

江口さん「生の枝豆もそうですが、冷凍すると細胞が壊れるため、味が入りやすくなります。すでにゆでてある冷凍枝豆の場合は自然解凍を。そのまま食べたり、混ぜご飯の彩りなどに使ったりするのがおすすめです」

●鮮度が落ちた枝豆をおいしくする裏技
「鮮度が落ちて抜けたうま味を、手っ取り早く補えるのは甘みです」と、江口さん。収穫から時間が経った枝豆をゆでるときは、水の量に対して2%の砂糖を加えるのがおすすめとのことなので、ぜひ試してみて。

枝豆のおいしさを
もっと味わいつくせる!
おすすめレシピ3選

さわやかな風味と色合いで、夏の食卓を彩る枝豆。ゆでただけでもおいしくいただけますが、もっと活用したい人のために、人気レシピを3つご紹介します。江口さんのワンポイントアドバイスも、ぜひお役立てください!

さやから染み出すガーリックオイルがたまらない!
『焦がし生しょうゆ香る!
枝豆のジュワッと焼き 
ペペロンチーノ風』

ガーリック×『焦がし生しょうゆ』の香ばしさが食欲をそそります。おつまみにもぴったり!

江口さん「生の枝豆を蒸し焼きにするレシピなので、別ゆでの手間が省けます。材料を分けて入れるのは、香りを出す、香ばしさを出す、火を通すという3つの段階が必要だから。それぞれの工程を踏むことでおいしく仕上がるので、一度で済ませようとせずレシピの通りにつくってくださいね」

白いご飯にグリーンが映える
夏らしい一品
『枝豆ご飯』

ほんのり塩気を感じるご飯に、枝豆の甘味とじゃこのうま味をプラス!

江口さん「枝豆を炊き込まず、別ゆでしたものをご飯に混ぜることで、鮮やかな色合いに。じゃこがないときは、塩昆布を使うのもおすすめですが、枝豆だけでも十分おいしく仕上がります。ご飯と枝豆は相性が良く、混ぜると見た目がきれいで満足度も上がるので、多めにゆでて冷凍保存しておくと便利ですよ」

するする食べられる、やさしい味わいと口当たり
『豆腐と枝豆のくず煮』

大豆と枝豆、それぞれの違いと相性の良さをぜひ味わって。

江口さん「片栗粉でとろみをつけたあんが、木綿豆腐をさらに口当たり良く仕上げます。冷やしてもおいしくいただけるので、食欲が落ちているときでもさっぱりいただけるはず。夏にぴったりの一品ですね」

ゆで方と保存方法を
習得して、
枝豆のおいしさをキープ!

江口さん「さや付きだとたくましそうに見えるのに、意外と日持ちしない枝豆。どんな野菜も鮮度がいいに越したことはありませんが、特に枝豆は新鮮さがおいしさに直結するので、手に入れたらできるだけ早く調理しましょう。難しい場合でも、がんばって下処理を済ませて冷凍保存を。最近は枝豆の品種が増えており、“茶豆”“黒豆”といった一般的な“青豆”以外の種類も手に入りやすくなりました。食べ比べてみるのも楽しいので、見つけたときに試してみては?」

ホームクッキング編集担当より

暑くなってくると無性に食べたくなる枝豆。さやからプチっと出しながらビールをすする瞬間もたまりませんよね! 江口さんが教えてくださったフライパン調理は、暑い夏でもお手軽に旬を楽しめるお手軽さが魅力です。ホームクッキングにも枝豆を使ったレシピをたくさん紹介しているので、ゆで方や味付けのバリエーションをぜひ試してみてください!色合いも良いのでお弁当にもおすすめですよ♪枝豆のしょうゆ漬けもぜひ!(編集担当・市川)

写真:江口恵子さん

教えてくれた人 江口恵子さん

料理家、フードスタイリスト、 All About「家事」ガイド 。雑誌や広告、Webなどでレシピ提案やスタイリングを行うほか、企業のレシピ開発など、幅広く活躍。料理教室「 ナチュラルフードクッキング 」主宰、カフェ&デリ「ORIDO. 吉祥寺」オーナー。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)などがある。

撮影/金田邦男
公開:2023年7月25日

お知らせ

キッコーマン公式レシピアプリ

キッコーマン 今日の献立

●365日のおすすめ献立のほか、プロの料理家とキッコーマンレシピ開発担当による信頼のレシピをたくさん掲載
●ユーザー登録でお気に入り登録など、すべての機能が無料で使えます!

App Storeからダウンロード Google Playで手に入れよう