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みりんの良さを再確認!
料理家さん27名と
「本みりん勉強会」を
開催しました。

甘い調味料といえば、本みりんがありますが、スーパーに行けば名前も見た目も似ている、みりん風調味料もあります。みなさんはその違い、わかりますか? 知っていそうで知らない「本みりん」についてイチから学ぼうと、2021年5月28日、レシピサイトNadiaで活躍する料理家さんたちと一緒に、オンライン「本みりん勉強会」を開催しました。その様子をレポートするとともに、貴重な勉強会の内容を大公開! 知って損ナシ、日々の料理に役立つ情報がいっぱいです。

Nadiaの
キッチンスタジオから、
こんにちは♪

都内にあるNadiaのキッチンスタジオにキッコーマンのみりん開発担当者らが集合。オンラインでつながった全国の料理家さん27名とともに、みりんを徹底研究する勉強会です。たっぷり3時間、よろしくお願いします!

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画面越しにひとりずつ初めましてのご挨拶から。司会進行は、キッコーマンの鈴木です。

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逆側から見ると……皆さんのお顔が大画面に並び、まるで本当に対面しているかのようです。

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この日のメインスピーカーは商品開発部の中村とプロダクト・マネジャー室の西島の2人。みりんのエキスパートです。

まずは利き酒ならぬ
「利きみりん」で
違いをチェック

料理家のみなさんの元には、事前に「本みりん」「みりん風調味料」「発酵調味料みりんタイプ」の3種類をお送りしました。どれもスーパーのみりん売り場に並んでいるものです。まずは、これらの違いについて実食しながら学びます。

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利き酒のように、そのまま飲んで味を比べてもらいました。

「普段から本みりんしか使っていない」という方が多く、今回初めてほかのものを口にしていただきました。さて、その感想は?

本みりんについては「いつもの味です」「米麹の味をしっかり感じます」とにっこり。みりん風調味料については「お菓子のように甘いです」「香料の香りがしますね」と想像以上に本みりんとの違いを感じたようす。発酵調味料みりんタイプについては「独特の味……」「塩みが強いです」「これは、みりんとは別物ですね」と、驚きの声が上がりました。

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「本みりん」と「みりん風調味料」を高野豆腐でも比較。「本みりんの方が舌触りがなめらかに感じます」という鋭い意見も。さすが料理のプロたち!

そうなんです。「本みりん」「みりん風調味料」「発酵調味料みりんタイプ」は味や香り、料理の仕上がりも異なります。それは、つくり方や原材料などがそもそも違うからです。3種類の違いについてわかりやすく表にまとめてご説明しましょう。

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本みりんは約14%のアルコールを含む「酒類」です。酒税法によって原材料や作り方、成分などが厳格に決められています。一方、それ以外は「非酒類」に分類され、みりん風調味料は「アルコールは1%未満」、発酵調味料みりんタイプは「アルコールを含むものの、お酒にしないために食塩を含む」などが特徴で、本みりんとは大きな違いがあります。レシピで「みりん大さじ1」と書いてあっても、本みりんを使うか、それ以外を使うかによって味も仕上がりも変わってくるというわけです。

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自身の舌でその違いを実感した料理家さんたち。「レシピを発信する時にちゃんと『本みりん大さじ1』と書かなければいけませんね」。

いっぱいあります!
みりんのうれしい調理効果

続いては、本みりんが料理の味や食感などに具体的にどんないい効果を与えるのかを学びます。

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まるで大学のオンライン講義のようなムード。画面の向こうではメモを取る姿も。話す方も聞く方も真剣です。

本みりんのうれしい調理効果6つ

1:上品でやわらかな甘み 
2:複雑なうま味 
3:テリ・ツヤ 
4:臭い消し 
5:味をしみ込ませる 
6:煮くずれ防止

1 上品でやわらかな甘み

砂糖の甘みがショ糖だけで構成されているのに対し、本みりんの甘みはブドウ糖やオリゴ糖など複数の糖からできています。砂糖のような強い甘みとは異なる、上品でやわらかな甘みが長く続くのが特長です。

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2 複雑なうま味

糖類にアミノ酸などのうま味成分が加わることで、上品な甘みと幅広い風味などが重なり、複雑なうま味を生み出します。

3 テリ・ツヤ

分子が大きく保水力のあるオリゴ糖が食材の表面をコーティングし水分の蒸発を抑えることで、テリとツヤが維持されます。

4 臭い消し

本みりんは約14%がアルコールです。お酒と同じように、蒸発する時に食材の臭みも一緒に飛ばしてくれます。

5 味をしみ込ませる

アルコールは分子が小さいため、食材の奥まで素早く浸透します。じゃがいもに食紅をしみ込ませる実験をしたところ、その差は歴然! 本みりんを使うことで、味付けが早く均一に仕上がるのはこのためです。

6 煮くずれ防止

アルコールの働きによって煮くずれも防げます。じゃがいもを「水」「水+本みりん」で30分加熱して比べたところ、本みりん入りでは細胞の形が保たれていました。

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手前が「水+本みりん+食紅」、真ん中が「水+砂糖+食紅」、奥が「水+食紅」。

ちょっと難しい話が続きましたが、何気なくキッチンで感じているみりんの効果にもちゃんと理由があるんですね。納得です!

もっと気軽に漫画で知りたい方は、こちらをどうぞ!

みりんの歴史と3つの
「マンジョウ本みりん」

なんと江戸初期まで日本人にとって、みりんは飲み物だったそうです。本格的に使われるようになったのは、18世紀後半以降。江戸の町で庶民も料理を楽しむようになり、屋台などが急増。うなぎのタレや照り焼きなど、濃口しょうゆとみりんを合わせた江戸前の調味料として本格的に広まっていきます。

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「江戸時代から愛されてきた、しょうゆ+本みりんの相性の良さは今『アミノカルボニル反応』という、うまみ成分を生み出すメカニズムとして解明されています」と西島。

現在の本みりんの原型と言われているのが、千葉県流山で1814年に造られた「流山(ながれやま)白みりん」です。きれいに澄んだ白みりんは江戸で人気を博し、東(あずま)名物として日本中に広まります。明治時代にはウィーン万国博覧会に出品されたほどです。じつはこの白みりんが、「マンジョウ本みりん」につながっています。

現在スーパーなどで発売されているマンジョウ本みりんは、主にこちらの3種類。すべて「国産米100%」&「国内醸造100%」にこだわっています。お手頃なスタンダード商品でも国産米100%にこだわる本みりんは、他にありません。

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左から「濃厚熟成 本みりん」、「米麹こだわり仕込み 本みりん」、「米麹こだわり仕込み 純米本みりん」。

2021年2月に発売された「米麹こだわり仕込み 純米本みりん」は国産米100%、国内醸造100%に加え、液糖に頼らずお米100%の甘みと本格米焼酎の豊かな香りで仕込んだ、トリプル100%の純米本みりん。自慢の一本です。

勉強会ではところどころで質問タイムが設けられ「みりんの酸化スピードは?」「砂糖をみりんに変えると糖質オフになる?」「含まれている有機酸の種類は?」といった専門的な質問も多数。料理家さんたちからの鋭い問いかけのおかげでとても中身の濃い「本みりん勉強会」になりました。

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「流山の現場にこもってばかりいると、知らず知らずに視野が狭くなってしまうものだと感じました。みなさんの料理に対する知見の深さには脱帽です。とても勉強になりました!」と中村。

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「みりんは普段、社内でもしょうゆの影に隠れている存在なので今日は嬉しかったです(笑)。みりんはスイーツにも使えるんですよ! もっともっと、みりんの底力を感じてもらいたいです」と西島。

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料理家のみなさんからは、こんな感想が。
「本みりんと他のみりんの味を比較し、味がこんなにも違うということが実感できました!」
「みりんと砂糖の比較や醤油との相乗効果を改めて実感しました。」
「食べ比べをして、味の違いのみならず、食感にも違いが出ていたことに驚き、本みりんの力を実感できた。」
みりんへの関心を高めていただけたようで、よかったです!

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最後はみんなでカメラに向かって手を振ってお別れ。ご参加いただいた料理家のみなさん、ありがとうございました!

特別なイベントや商品モニターなどにご興味ある方は、ぜひ「キッコーマンごはん部」へ!

ホームクッキング担当ライターより

管理栄養士さんや大学のオープンカレッジで勉強したことがある方など、多彩なバックグラウンドをもつ料理家さんが一堂に集まった今回の勉強会。記事ではお伝えしきれないほどたくさんの中身の濃いやりとりがあり、たくさんのみりんレシピアイデアも飛び交いました。ぜひつくってみたい! と思ったのは、西島さんもイチオシの「みりん生キャラメル」。みりんスイーツとは新鮮でした。皆さんもぜひチェックしてみてください!
「マンジョウ本みりん」についてはこちら
「みりん生キャラメル」のレシピはこちら

撮影/巣山サトル 
構成・文/峯田亜季
※商品情報は本記事公開時点のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2021年8月3日

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