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プロに聞く豆苗の育て方。
生でも食べられる?
栄養価やおすすめの食べ方、
保存方法も!

プロに聞く豆苗の育て方。生でも食べられる?栄養価やおすすめの食べ方、保存方法も!

カットして調理に使った後、残った根元を水にひたしておくと再び育つ豆苗。季節を問わずお手ごろ価格で手に入る家計の味方ですが、育て方のコツを知っていると成長具合に大きな違いが出るんです。実は栄養たっぷりな豆苗を、効率よく育てる方法や上手な保存方法について、豆苗のパイオニア企業で豆苗発売30周年を迎えた村上農園に取材しました。おすすめレシピといっしょに詳しくお伝えします!

実は栄養豊富、豆苗の栄養価

えんどう豆が発芽した新芽を可食部とする豆苗ですが、実は緑黄色野菜に分類されます。緑黄色野菜は「可食部100g中のβ-カロテン量が600μg以上」と定義されるのに対し、豆苗のβ-カロテン量は3100μgと、同じ葉物の緑黄色野菜であるほうれん草や小松菜とほぼ同量。また、ビタミンKやビタミンA、ビタミンCのほか、葉酸をはじめとしたビタミンB群も豊富で、骨の健康維持や免疫維持、抗酸化作用なども期待できます。

さらにすごいのは、豆類に多く含まれるたんぱく質が豊富なこと!可食部100g中で3.8gを占めており、栄養という点では緑黄色野菜と豆の「いいとこ取り」をした野菜とも言えます。生でも加熱してもおいしく食べられるので、水溶性のビタミンB群やビタミンCを逃さず摂りたいなら生、脂溶性であるβ-カロテンの吸収率をアップさせるなら油を使った料理と、摂りたい栄養素に合わせた食べ方もおすすめ。

画像:豆苗50g(約1/2パック)で摂取できる栄養素
画像:小松菜と豆苗の栄養成分比較

豆苗を育てる
(再生栽培の)コツ

再生栽培ができるのも、豆苗の魅力のひとつ。適切に育てて伸びたらカットを繰り返し、概ね2回(買ってきたものを含めると計3回)は調理に使えます。3回目からは発芽量が減りますが、これは再生時に使う豆の中の栄養が足りなくなるから。また、最初の収穫時には、豆苗が再生時に新しく芽を出すふたつの「わき芽」を残してカットするのもポイント。そうすることで、1回目には上のわき芽から、2回目には下のわき芽からスムーズに芽が出て、元気に育ってくれます。

※家庭での再生栽培では雑菌が増えやすいため、こまめに水を取り替えるなど、衛生環境には十分ご注意ください。

育て方のコツ1)カットする位置

上記の通り、わき芽を残してカットすることが大切。新しい芽がスムーズに出て、全体の成長速度も短縮できます。

写真:カットする位置

豆の上に2箇所ある小さな葉が、わき芽。誤って切らないようにご注意を。

育て方のコツ2)水の量

水の量は、根の高さの半分くらいまでで十分。豆がひたるほど水を入れると豆が傷み、腐敗の原因となります。

写真:水の量

育て方のコツ3)育てる場所(置く場所)

育てる場所は窓辺など、適度に明るい室内がおすすめ。なお、夏場の直射日光は避けるようにしましょう。

豆苗を育てる手順

1 豆苗をカットする

買ってきた豆苗を最初に使う際は、豆の上にあるわき芽の上でカットします。もし、わき芽ごと切り離した場合は成長に時間がかかったり、芽が出なかったりしてうまく育たず、3回目の収穫を迎えられない可能性もあるので注意しましょう。

写真:豆苗をカットする

2 容器に豆苗を立てて、水を張る

豆苗が入る大きさの容器を用意し、豆苗を置いたら水を張ります。豆に水がかかると腐敗の原因になるので、水の量は根の高さの半分くらいが目安。なお、容器は清潔なものなら、保存容器でもお皿でも構いません。ペットボトルや豆乳などが入った紙パックでも、ハサミなどで穴を空ければ再利用可能。使う場合は、事前にしっかり洗うようにしましょう。

写真:容器に豆苗を立てて、水を張る
写真:豆苗の大きさにぴったりフィットした豆乳のパッケージ

豆苗の大きさにぴったりフィットした、『キッコーマン豆乳』(容量1000ml)のパッケージ。プラスチック製の注ぎ口から排水できるので、水を交換するときに便利です。 ※きれいに洗ってからご使用ください。

3 日当たりのいい場所に置く

光合成に必要な光を浴びられるよう、日当たりのいい場所で育てましょう。暗い場所では黄色くなったり、細く成長したりすることもあります。また、行き過ぎた暑さ寒さは苦手なので、室内に置くのがおすすめ。屋外ほど気温の影響を受けることがないうえ、虫や土ぼこりも付きにくくて安心です。

写真:日当たりのいい場所に置く

4 毎日、水を取り替える

豆苗を育てる水は、こまめな交換が必須。夏は1日2回、それ以外の時期も1日1回以上は取り替えるようにしましょう。このとき、水をつぎ足すだけでは衛生的に良くないので、完全に捨ててから新しい水を入れてください。また、浄水やミネラルウォーターではなく、消毒されている水道水を使うほうが雑菌の繁殖を抑えられます。

写真左:3日目、写真右:6日目

豆苗が再生する過程。3日目(写真左)で新しい芽が出始め、6日目(写真右)には全体を覆うほど元気に茎を伸ばしています。(写真提供:村上農園)

5 収穫する

収穫のタイミングは、入手したときと同じくらいまで伸びたとき。目安としては、根元からボールペン1本ほどの高さです。伸びすぎると固くなったり、筋張ったりしてくるので、1週間から10日ほどを目安にしましょう。最初にカットしたところと同じくらいの位置で切れば、伸びずに乾燥した切り口部分が混じりにくくなります。

写真:入手したときと同じぐらい伸びた豆苗
写真:再生した茎

乾燥して茶色くなった切り口が、最初にカットした部分。その下にあるわき芽からは、再生した茎が伸びています。

6 2回目の栽培に挑戦する

2回目の再生栽培も、同じ手順で行います。1回目に比べると少し細めに成長しますが、そのぶん余熱でも火が通りやすいので、たとえば混ぜご飯などにするのもおすすめ。

生でも食べられる?
豆苗の食べ方4選!

さまざまな食べ方が楽しめる豆苗。1回目は生で新鮮な食感を楽しみ、2回目は炒め物、3回目は混ぜご飯などと、再生回数によって食べ分けることもできます。

生で食べる

アクが少なくクセもない豆苗は、生でもおいしく食べられる野菜。特に買ったばかりの新鮮なものなら、シャキシャキした食感を存分に楽しめます。流水でサッと洗い、食べやすく切ったらサラダにしたり、うどんなどにそのままのせたりしていただきましょう。

炒め物にして食べる

豆苗レシピの中でも人気の炒め物は、加熱しすぎないのがポイント。強火で50秒〜60秒ほど炒めるだけで、シャキシャキの食感を残したままおいしく仕上がります。

ゆでたり鍋物にしたりして食べる

サッとゆでて、おひたしや和え物にするのもおすすめ。ゆで時間は60秒ほどを目安にすると、豆苗らしい香りと食感が残せます。鍋料理なら、収穫して洗ったらそのまま入れるだけと手軽。火の通りが早いので、しゃぶしゃぶにもぴったりです。

レンジで加熱して食べる

アクが少ない豆苗は、レンジ加熱でもおいしく食べられます。レンジ加熱ならたくさんの水を使わないため、水溶性ビタミンの流出を抑えられるうえ、調理が手軽なのもメリット。豆苗だけで調理する場合は、600Wで1分30秒ほど加熱するのがおすすめです。

豆苗の保存方法
(冷凍・冷蔵保存)

豆苗の冷蔵保存法

買ってきてすぐに使わない場合は、パッケージに入れたまま立てた状態で冷蔵室か野菜室で保存を。パッケージを開けると乾燥がすすむうえ、製品によっては鮮度を保つために特殊な外装フィルムが使われているので、開けずに保存するのがおすすめです。

保存期間は2〜3日が目安ですが、個体差などもあるので鮮度に気をつけながら、こまめに様子を確認してください。ちなみに、この状態で保存していても、豆苗はどんどん成長していきます。そのままにしているとパッケージいっぱいまで伸びますが、茎が筋張って固くなるので、早めに食べるようにしましょう。

カットしたものを冷蔵保存する場合は、サッと洗って水けを切り、ラップや保存用の袋、保存容器などで密閉してから。この状態だと、野菜室より温度の低い冷蔵室での保存が適しています。このとき、空気を抜いてぴっちりさせると葉が傷みやすいので、ふんわりと余裕をもたせるのもポイント。こちらも様子を見ながら保存し、2〜3日以内を目安にできるだけ早く使いきってください。

写真:カットしたものは保存袋に入れ冷蔵庫へ

豆苗の冷凍保存法

すぐに食べきれない豆苗は、冷凍庫で保存をするのもおすすめ。この場合は根元を切り落とした豆苗を水でサッと洗い、水けを取り除いてから保存袋に入れ、空気を抜いた状態で口を閉じて冷凍します。保存期間は1カ月が目安。なお、解凍すると水分が出てしまうため、生で食べるのは向いていません。解凍せずに調理できるので、スープや炒め物などにそのまま入れ、加熱してから食べてください。

写真:冷凍保存した豆苗

生で、レンジで、
ワンパンで。
豆苗を使った
おすすめレシピ3選

キッコーマンの豆苗レシピの中から、豆苗の個性を生かした簡単で人気の3品をピックアップしました。次の収穫を楽しみに、まずはおいしさを実感して!

火を使わず簡単!ツナと豆苗の相性抜群
『豆苗とツナのサラダ』

写真:豆苗とツナのサラダ

豆苗のシャキシャキ食感をシンプルに味わえるサラダは、速攻でつくれてタイパも優秀!

火は一切使わず、材料をすべてボウルに入れて和えるだけ。ツナと合わせることで、栄養面でも優れています。2つのお得素材の組み合わせはぜひ覚えておいて。

だしのうま味とにんにくが効いた濃厚な味わい
『ワンパンで!やみつき豆苗おかず鍋』

写真:ワンパンで!やみつき豆苗おかず鍋

フライパンのふたを開けた瞬間、ふわっとかおる豆苗らしい香りとごま油の香ばしさがごちそう。

フライパンに食材を入れたら10分ほったらかすだけ!フライパン任せなので、暑い日のスタミナ料理としてもおすすめです。野菜とめんつゆの水分だけで蒸すことでうまみも凝縮され、ご飯がすすむ味わいに。

味つけは本つゆとにんにくだけ!
『レンジで簡単!豚バラと豆苗の蒸しおかず』

写真:レンジで簡単!豚バラと豆苗の蒸しおかず

豆苗のしっかりした風味が、めんつゆ×にんにくのがつんとした味つけとマッチ!

火の通りが早い豆苗だからこそかなうレンジ調理。豆苗の栄養素がまるごと摂れるのもうれしいポイントです!なすは切り方を工夫することで、豚バラ肉と豆苗のうまみがしみて美味。

豆苗にまつわるFAQ

豆苗にまつわる、よくある疑問に一問一答形式でお答えします。

Q.おいしい豆苗を選ぶコツはある?

A. たくさんの光を浴びて育った豆苗は緑色が濃く、葉がしっかり開いて葉先がピンとしています。また、出荷から時間が経って成長してくると、パッケージの中の水分が少しずつ失われて乾燥してくるので、全体的にみずみずしく、高さがそろっているものを選びましょう。

このほか、パッケージに使われているフィルムにも注目したいところ。製品によっては、豆苗の呼吸をコントロールするなどの方法で鮮度を保つ素材が使われています。こうしたポイントはパッケージに記載されていることも多いので、店頭でぜひチェックしてみてください。

Q.豆苗を育てるときに肥料は必要?

A. 豆苗は水と光、そして豆に蓄えた栄養だけで育つ野菜。切る位置や置く場所、水の交換頻度など、ポイントを押さえて育てれば2回、再生できるので、肥料は必要ありません。

Q.苗を育てるのに適した温度は?

A. 私たちが快適と思える気温だと、豆苗もよく育ちます。20℃前後を目安に、暑すぎず寒すぎない環境で栽培しましょう。

Q.買ってきた豆苗は、調理前に洗ったほうがいい?

A. 屋内の衛生的な環境で水耕栽培された豆苗は、流水でサッと洗うくらいで十分。根と切り離してから洗ってもいいですが、根に付いた状態で流水に当ててから切るとバラバラにならず、向きが揃った状態を保てます。

Q.豆の部分も食べられる?

A. 豆苗が食べられるのは、葉、茎の部分のみ。豆や根は食べないようにしてください。

Q.豆苗とスプラウトの違いは?

A. 英語で「芽」「発芽する」を意味するスプラウト。身近なところでは発芽野菜全般を指す言葉として使われており、豆から発芽する豆苗も同じ仲間です。大根の新芽であるかいわれ大根や、ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトがよく知られていますが、他にもマスタードスプラウト、青じそスプラウトといったものもあります。

Q.豆苗ってそもそも何の芽なの?

A. 豆苗はえんどう豆のスプラウトです。えんどう豆の若い葉や茎が豆苗で、そこから成長するにつれて、若いさやを食べる絹さや(さやえんどう)、さやの中の豆だけを食べるグリーンピースへと変わっていくことから、「出世魚」ならぬ「出世野菜」と呼ばれることも。

上手に再生すれば
もっとお得に!
家計の味方・豆苗を
活躍させよう

入手しやすいうえに再生できて、いろいろな料理にも使える豆苗。これまであまり意識していなかった方もいるかもしれませんが、栄養価が高いというのもうれしいポイントです。そんな豆苗を「コスパ最強野菜」と呼ぶのは、今回、お話を伺った村上農園の松井さん。

松井さん「豆苗は価格◎、栄養◎、使い勝手◎の野菜です。ぜひご家庭の常備野菜のひとつに加えていただき、毎日おいしく召し上がっていただけるとうれしいですね」

ホームクッキング編集担当より

私がはじめて豆苗を食べたのは小学生のころ、実家の近所の町中華屋でした。にんにくとしょうゆでいためたシャキシャキした食感にとりこになり、父は店主につくり方まで伝授してもらっていました!以降、父とスーパーへ豆苗だけを求めて買いに行くことも。あれから〇十年たって、こうやって記事にできる日が来るとは……これからもコスパ優秀な豆苗のお世話になろうと思います♪(編集担当・市川)

写真:株式会社村上農園 広報マーケティング室 室長代理・松井真実子さん

教えてくれた人 松井真実子さん

株式会社村上農園 広報マーケティング室 室長代理。豆苗のパイオニア企業にて広報業務全般を統括し、社外広報に注力。豆苗やブロッコリースーパースプラウトなど発芽野菜の魅力を、多くのメディアを通じて発信している。 「豆苗発売30周年を記念し、 豆苗ダンスや公式キャラクター『とうみょん』が誕生しました。 公式サイトでは“肉巻き”“みょうたま”をはじめ、250以上の豆苗レシピもご紹介しています。ぜひご覧ください!」

撮影/金田邦男
公開:2026年1月27日

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