
新玉ねぎの保存方法と、
おいしく食べるための扱い方。
選び方やおすすめレシピも紹介
春を迎えるころ、店頭に並び始めるのが新玉ねぎ。みずみずしくて甘いことから生でも食べやすい一方で、いつもの玉ねぎよりも保存が利きにくく、扱い方に迷うことも多い食材です。そんな新玉ねぎをおいしく食べるために、保存のコツや選び方、おすすめレシピなどをまとめました。
新玉ねぎとは?
特長や扱い方
1年を通して出回っている外皮が茶色い玉ねぎは、収穫後に乾燥させることで貯蔵性を高めています。一方、収穫してすぐに出荷されるのが、春先に出回る外皮が白い新玉ねぎ。「早生(わせ)種」と呼ばれる早採りされた玉ねぎの総称で、水分が多いため、一般的な玉ねぎのように長く貯蔵させるのは不向きとなります。
みずみずしく、辛みの少ない味わいは新玉ねぎならではの特長。オニオンスライスのように生のままの料理でも食べやすいほか、火を通せば甘みが増してとろりとした食感を楽しめるので、揚げ物や煮物、グリル料理にもおすすめです。
新玉ねぎの保存方法
(冷蔵・冷凍)
水分が多い新玉ねぎは、購入したときの袋に入れたままにすると蒸れて傷みやすくなります。一方で乾燥にも弱いため、保存の際は注意が必要。常温保存は避けましょう。
丸ごと冷蔵保存

- 皮つきのまま、キッチンペーパーで包む。

- ポリ袋に入れる。

- 口を軽く閉じ、冷蔵庫で保存する。保存期間の目安は1週間。
皮をむかずにキッチンペーパーで包むのは、乾燥を防ぐため。ジッパー付き保存袋などで密封すると蒸れやすくなるので、口をゆるく閉じたポリ袋のほうが保存に適しています。
カットして冷蔵保存

- 上部と根の部分を切り落とす。

- ラップで包む。

- 保存袋に入れ、空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫に入れる。保存期間は2~3日が目安(※ジッパー付きでなくてもOK) 。
上部と根の部分は雑菌が繁殖しやすい箇所。使いかけの新玉ねぎは切り口が広く、影響を受けやすいため、上下とも切り落としてから保存するのがおすすめです。
丸ごと冷凍保存

- 皮をむき、上部と根の部分を切り落とした新玉ねぎをラップで包む。

- ジッパー付き保存袋に入れて空気を抜き、口を閉じて冷凍庫で保存する。保存期間の目安は約1カ月。
大量に手に入れたときにおすすめの保存方法。料理に使うときは、常温に15分〜20分ほどおいて自然解凍させると、包丁の刃が通りやすくなります。完全に溶けるとやわらかくなりすぎて切りにくいので、半解凍の手前くらいに留めるのがコツ。水分がさらに出やすくなるため、炒め物には不向きで、煮込み料理やオーブン料理などに適しています。冷凍することで辛みがさらにやわらぐので、生のまま食べるのもよいでしょう。
まるごと凍った状態でも、少し解凍させれば包丁の刃がサクッと入って切りやすく。
カットして冷凍保存

- 薄切りにした新玉ねぎをジッパー付き保存袋に入れる。

- 空気を抜いて平らにし、口を閉じて冷凍庫で保存する。保存期間の目安は約1カ月。
何かと使いやすい薄切りで冷凍する方法。まるごとの状態よりも細胞が壊れやすいので、解凍するだけで辛みが和らぎ、おひたしのように食べられます。解凍時は、使う分を袋から出して流水にさらし、ざるなどで水けを切りましょう。このとき、ギュッとしぼるとうまみまで抜けてしまうので、ざるに上げてしばらく置く程度にとどめてください。
新玉ねぎの切り方・調理のコツ
(水にさらす辛み抜きも)
普通の玉ねぎと同様、新玉ねぎも繊維にそって切るか、繊維を断ち切るかで食感や味わいが変わります。繊維を断ち切ると水分が出て辛みが抜けやすくなり、シャキシャキした食感も抑えられるので、料理や好みによって使い分けましょう。玉ねぎの繊維は上下に通っているので、縦に切れば繊維にそう切り方、横に切れば繊維を断ち切る切り方になります。
用途別の切り方
生で食べる料理の場合は、薄切りするのがスタンダードな切り方。辛みが苦手な場合は繊維を断ち切る形で切るのがおすすめです。炒め物の場合は水っぽくならないよう、繊維にそって太めにスライスしましょう。スープなどの汁物を時短でつくりたいときは、繊維を断ち切る薄切りにすると火の通りが早くなります。
繊維にそった薄切り。
繊維を断ち切った状態の薄切り。
加熱調理に使うときは、くし形切りで。揚げ物やオーブンで焼く場合は、半分にした新玉ねぎをさらに3等分にするくらいだと食べやすく、食べ応えも十分です。やわらかい新玉ねぎは加熱するとすぐにくたっとなり溶けていってしまうので、さらにしっかり火を通す煮込み料理に使うときは、4等分にして大きく使いましょう。
6等分のくし形切りはこのくらいのサイズ。
4等分にすると、ぐっと存在感が出ます。
新玉ねぎを使った料理が水っぽくなるのを防ぐコツ
新玉ねぎを使った料理が水っぽくなるのは、繊維を断ち切ってカットしているのも原因のひとつです。上記のように適切な切り方を選んでみてください。ただ、辛み抜きのときに力を入れて絞りすぎると、水けといっしょに味わいまでを抜いてしまうことがあるので注意して。
辛み抜きの方法(辛さが気になる場合に)
生で食べるときに辛みが気になる場合は、水か空気にしばらくさらしておきましょう。短時間で辛みが抜けるのは水にさらす方法。これは玉ねぎの辛み成分が水溶性だからです。ただし、水にさらすと水分が入り込んでシャキッとした食感が増す一方で、味が薄まりやすいという側面も。水と空気、どちらの方法で辛みを抜くかは、かかる時間や好み、摂りたい栄養素などによって使い分けましょう。
水にさらす場合は、薄切りにした新玉ねぎがかぶる程度の水に浸し、5分ほどおきます。あとはざるに上げて、水けを切るだけ。
空気にさらす辛み抜きは、ざるなどに広げて20分ほどおきます。空気に触れる面が多くなるよう、できるだけ重ならないようにするのがコツ。
新鮮な新玉ねぎの選び方
表面がプリッとしてつやと張りがあるのは、鮮度の高い新玉ねぎ。収穫してから時間が経ったものは乾燥してくるので、皮にしわがよってきます。また、表面に傷が付いている場合は、そこから水分が抜けて傷みやすくなるので、注意したいところ。色が白よりも透明に近く、下の層がうっすら透けて見える場合も、ぶつかってへこんだ部分から傷んでしまっている可能性があるので、できるだけ避けるようにしましょう。
しわがより始めている左側に対し、右側には表面につやと張りがあります。
つぶれたことで、少し透明に近くなってきた部分。
こんな新玉ねぎには注意
外側から見てきれいな新玉ねぎでも、実際は内側の何層かが腐っている場合があります。判別は難しいですが、ブヨブヨとしたやわらかいものやカビのあるもの、不快なにおいのするもの、手にしたときに軽く感じるものなどは傷みが進んでいる可能性があるので注意しましょう。
新玉ねぎに関するFAQ
新玉ねぎにまつわる疑問に、一問一答形式でお答えします。
Q.新玉ねぎに辛み抜きは必要?
A.
普通の玉ねぎよりも辛みがおだやかなので、苦手でなければそのまま生で食べることができます。気になる場合は、水や空気にさらして辛み抜きをしましょう。
Q.新玉ねぎを調理するときに注意することはある?
A.
先述のとおり、新玉ねぎは水分が多いため、通常の炒め物だと水分が出てべちゃっとした仕上がりになる可能性があります。一方で、水分が多い=焦げにくいというメリットも。これを活かし、時間をかけて炒めればコクのある味わいとなるので、オニオングラタンスープなどにおすすめです。
Q.通常の玉ねぎで作るレシピを、新玉ねぎに置き換えてもいい?そのとき、調整すべき点は?
A.
基本的には置き換えても構いません。水分が出やすい炒め物の場合は、フライパンをしっかり予熱しておくことで、多少は水っぽさを抑えることができます。
Q.通常の玉ねぎと比べて、栄養価に違いはあるの?
A.
栄養価に大きな差はありません。通常の玉ねぎと同様、新玉ねぎにはビタミンB1やB6、ビタミンCやカリウム、鉄や食物繊維などが含まれています。
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保存方法や使い方などについて教えてくれた人 江口恵子さん
料理家、フードスタイリスト、 All About「家事」ガイド 。雑誌や広告、Webなどでレシピ提案やスタイリングを行うほか、企業のレシピ開発など、幅広く活躍。料理教室「ナチュラルフードクッキング」主宰、カフェ&デリ「ORIDO. 吉祥寺」オーナー。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)などがある。
撮影/金田邦男
公開:2026年3月17日


ホームクッキング編集担当より
新玉ねぎ、大好きな春野菜のひとつです!包丁で切るときから刃の入り方がやわらかくて、いつもの玉ねぎとはちょっと違う特別感を味わえる楽しい食材ですよね♪今年は記事にならって、大きめカットでとろっとなるまで蒸したり、薄くスライスしてサラダにしてみたりと、素材そのもののおいしさを堪能できそうなレシピに挑戦してみたいと思います。(編集担当:市川)