目指せ「だしだく」!
キッコーマンの
メニュー開発担当が、
ふわふわだし巻き卵の
限界にチャレンジした話。

だし巻き卵のおいしさは、ずばり、口にいれた瞬間にジュワッとあふれる香りよい「だし」感。では、いったい卵にどのくらいまでだしを加えられるのでしょう? ということで、キッコーマンのメニュー開発グループが「だしだくチャレンジ」にトライ! 卵3個に対して、香り白だし15ml +水30mlの基本のだし量からスタートし、だしの量を増やして極限の「だしだく」を目指します。だしが増えても巻けるのか? 味はどうなのか!? 未知なるだし巻き卵づくりに挑みます。
まずは、水「30ml」の
基本のだし巻き卵から!
6月某日、キッコーマン東京本社にあるテストキッチン。さまざまな商品のメニュー開発や試作などでフル稼働するなか、メニュー開発グループと商品開発担当のメンバーが集まり、「だしだくチャレンジ」に挑戦しました!

今回チャレンジするのはメニュー開発グループの新人メンバー新屋。「自宅でも練習してきました! がんばりますっ」。


基本のだし巻き卵は、卵3つに、白だし大さじ1(15ml)、水30ml。白だし:水=1:2です。

水30mlのだし入り卵液は扱いやすくて、卵焼きをつくる感覚とそんなに変わりません。あざやかな黄色がおいしそう。


卵焼き器を上下に動かし、リズムよく、くるり。いい調子です! 巻けた卵を奥に寄せ、卵液を流し入れたら卵を持ち上げて液を下まで入れ込んで、またくるり!を繰り返します。


きれいに巻き上がりました! さすがに基本レシピはつくりやすい。安定感ばっちり。「みなさーん、うまくできましたよー!」。新屋の安堵の声がテストキッチンに響きます。

本日の1本目。基本のだし巻き卵の完成です!

さっそくみんなでできたてを試食。「だし巻き卵といえば、この味!」「うーん!おいしい」「形もいいね」。
30mlの基本のだし巻き卵レシピは
- ・だしのいい香りとやわらかな卵の食感のバランスがいい
- ・形もしっかりしていて見栄えもいい
- ・普通の卵焼きと同じくらいつくりやすい
続いては「90ml」!
一気に水の量を
3倍にして挑戦
基本の30mlレシピの出来栄えに「けっこう、だしを増やしても大丈夫なんじゃない?」と気を大きくした一同。もっとジュワッとした「だしだく」を食べたいというはやる気持ちに押され、大胆にも水を一気に3倍にしてつくってみることに!


白だし15mlに対して水は90ml。見るからに水分が多くなりました。でも卵のまとまりはまずまず。卵がふんわりとろりとしていておいしそうですよ!

何回か卵液を流し込んでいくと重くなってきました。生地がやわらかいから、さきほどのように簡単にくるりとはいきません。箸に替わってへらを投入!

「せーの、えい!」と気合いを入れて巻いたものの、途中でくずれてしまいました。3倍の水分はさすがに難しいか!? だいぶ勇気のいる調理になってきました。

でも、だし巻き卵づくりはリカバーできます! 最後のひと巻きで挽回し、最終的にはとってもきれいにできました!
90mlレシピのだし巻き卵は
- ・ふるふるした仕上がりで、口に入れた瞬間のふわふわ感が30mlとは全然ちがう
- ・だしだく感&食感がよくて、まるで「だし巻き卵を看板商品にしている店の一品」のよう!
- ・だし巻き初心者でも慎重に臨めば、きっとつくれる
4倍量!の前に慎重に……
「110ml」も
かなりの難関です
さらなる「だしだく」の高みを目指して果敢に挑戦を続けるメンバー! とはいえ、90mlレシピで卵を巻くときの繊細さと難しさに一抹の不安が芽生えまして……「少しずつ増やしていこうか」と、次は110mlでつくってみることに。大胆かつ慎重に進めます。


20 ml増えただけでもけっこう差を感じますね。卵液がずいぶんサラリとしていて黄色もやや薄めです。

焼き器に卵液を注ぐとサーっと広がり、あっという間に熱が通っていきます。「わぁ、急がなくちゃ」。


へらと菜箸を総動員してなんとか巻き進めていき、いよいよラストの返し!というところで「あああーーーっ!」。まさかの大崩壊……生地がゆるくて卵を抱ききれないようです。これはかなりの難関レシピ!


気を取り直して、リカバーの最終兵器「まきす」の力を借りてまとめていきましょう! 「大丈夫!あったかいうちなら形は整う!がんばれ、がんばれ」。先輩の大野に見守られながら110mlレシピもなんとか完成にこぎつけました。
110mlレシピのだし巻き卵は
- ・口に入れた瞬間にだしがジュワッと出てくる。「だしだく」の名にふさわしいレベルに到達!
- ・ただし、卵がだしを抱き込みきれず調理が難しい
- ・皿にだしがしみ出してきておいしそう。大根おろしなどに吸わせたくなる
だぶだぶ卵液は
まとまるか!?
ついに4倍超の「125ml」に
チャレンジ!!
たくさんの卵が次々とだし巻きへと姿をかえたこのチャレンジも、いよいよクライマックス! 「プロの料理人は、なんと125mlでもつくれるといっていた」という情報のもと、今回の「だしだくチャレンジ」のゴールは4倍超えの125mlに決定! 果たして卵は巻けるのか!?


左は水30mlのスタンダードレシピの卵液、右は水125mlの卵液。見た目の量も色も、持ったときのずっしり感も段違い。

ここまで果敢にチャレンジを続けてきた新屋から「ここは……先輩!お願いします!!」。ということで、ベテランの大野に選手交代です。

もはや卵液はサラサラで火にかけてもなかなか固まっていかない……。110mlのときと全然ちがいます。そこで、スクランブルエッグをつくるように、卵をかるく混ぜながら火を通していくことに。

緊張の返しの瞬間……さすが先輩!見事な返しです!! やわやわな生地を、焼き器を上下に大きく動かし反動を利用してきれいに返していきました。一同拍手!!


「絶対おいしい」と誰もが確信した終盤。見るからに生地がタプタプでまさに「だしだく」です!


「おおおーーーっ」「きれいに巻けてる」「スゴイ!」。ふっくらぷるぷる。ひときわ大きく上品な色に仕上がりました。すでにまきすに、だしがあふれだしています!!


お皿にのせてもだしがあふれてきます! 飲み物といったら言い過ぎですが、なめらかな食感とのど越し、そして広がるだしの風味は素晴らしいの一言。「おいしい!」「口当たりがいい」「なんかこれ、茶碗蒸しに近いかも!」
125mlレシピのだし巻き卵は
- ・ぷるぷるゆれるほどのやわらかさで、だし巻き卵ではないような口当たり
- ・あふれるほどのだしとだし感しっかりの味わい。まるで茶碗蒸しのような上品な仕上がり
- ・巻いて返してを繰り返すにはちょっと技術が必要。まさにチャレンジレシピ!
つくって食べて比べてみた!
今回の結論は?

30mlの「基本のだし巻き卵」レシピは安定のつくりやすさとおいしさ。ごはんのおかずにもおつまみにもなる優秀な仕上がりで、お弁当にもぴったりです。「だしだく」としてみんなを驚かせたのは110ml以上の2品。でも「だしだくレシピ」としてイチオシは90mlレシピ! つくりやすさとおいしさのバランスがよく、だし感強めで食感ふんわり。普通のだし巻き卵の想像以上のおいしさで、また食べたくなります。125mlレシピは挑む価値ありの新境地。この食感は別次元です。みなさんも、ぜひいろんな「だし巻き卵」にトライしてみてください!!
だしいっぱいの
「だし巻き卵」を丼に!
「だしだく」のだし巻き卵は、調理の難易度が高く崩れてしまうことも。そんなときはぜひ丼に。じつはコレ、試しにどうかなとつくってみたら……驚くほどおいしい丼ができて、一同びっくり! 箸が止まらなくなってしまいました(笑)。


ごはんに乗せて薬味を盛るだけ! だし巻き卵からしみ出しただし汁がごはんにベストマッチ。「だしだく」ならではのお楽しみアレンジです。好みで「追い白だし」してください。
だし巻き卵のレシピやスペシャル情報はこちら!
撮影/さくらい しょうこ
文/峯田亜季
※商品情報は本記事公開時点のものです。公開後にリニューアル、販売終了等になることがありますので詳しくは当社サイトの商品情報をご確認ください。
公開:2022年8月30日 最終更新:2025年1月16日
ホームクッキング編集担当より
卵、卵そしてまた卵という感じで半日テストキッチンでつくり続けただし巻卵。基本は誰でも失敗なくつくれますが、その先は慣れしだい(?) でも、今回の「だしだく」だし巻き卵、少々くずれたってきにせずぜひチャレンジしてみてください。「旨みひろがる香り白だし」のだしの香り、水を増やしてじゅわじゅわの仕上がりになってもしっかり感じられておいしかったです! だし巻き卵、ぜひみなさんも極めてみてくださいませ。(編集長S)
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