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きのこは洗う?洗わない?
下処理や保存方法のコツも紹介!

だんだん寒くなり鍋料理がおいしい季節になりましたね。鍋をはじめ秋・冬の食卓に欠かせない食材といえば「きのこ」。いろいろな種類がありますが、意外と知らないこともありそう。そこで、今回はきのこの選び方や保存方法など、もっとおいしく食べるための、知って得する基本をご紹介します!

知っているようで
実は知らない!?
「きのこ」ってどんなもの?

きのこは野菜ではない?

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きのこは八百屋さんやスーパーマーケットの野菜売り場に並んでいますが、厳密には野菜ではなく「菌類」です。日本に自生するものだけで少なくとも約5000種類あると言われ、そのうち食べられるきのこは約100種類といいます。ただし、市販されているきのこは人工栽培のものがほとんどです。

きのこの栄養について

きのこは、全般的にカロリーが低く食物繊維が多いので、便秘解消やダイエットにおすすめの食材。ビタミンDやビタミンB群などのビタミン類、カリウムやリンといったミネラル類などの栄養素も豊富に含まれます。

また、きのこに広く含まれる栄養素として注目を集めているのが、免疫力を高め、抗がん作用などの研究も進んでいる「β-グルカン」という食物繊維の一種。コレステロールを減らす働きなど生活習慣病予防の点からも有用とみられています。

料理する前に
知っておきたい、
きのこの扱い方

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買ってきたきのこを使う前に水洗いしていませんか? 実は一般的なお店で買えるきのこの多くは、屋内の衛生的な環境で無農薬栽培されたきれいなものなので、洗う必要はありません。きのこを水洗いすると風味が落ちて食感が悪くなるといわれています。

もし汚れがついていると感じた場合は、湿ったキッチンペーパーなどで汚れをふき取る程度で十分です。えのきたけなどは人工栽培でも根元におがくずなどがついていることがあります。切り落としても残っているものが気になる場合は、調理直前に流水でさっと洗ってください。

ちなみに天然きのこの場合は、大きなごみを取り除いた後、塩水に3~4時間さらして虫を取り除くなどの下処理が必要な場合もあります。

代表的なきのこを
解説します!

しいたけ

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うま味が強く、なんにでもあうきのこ。菌床栽培・原木栽培のものが流通しています。炒めてよし、煮てよし、焼いてもよしですが、生食はNGです。

乾燥させた「干ししいたけ」はよいダシが出るので、戻し汁も捨てずに使ってください。自宅でも、ざるに並べて風通しのよい場所で数日天日干しすればつくることができ、干す事でうま味や香りも強くなります。

【選び方】

できるだけカサが開ききっていない、肉厚なものを選びます。柄は太く短いものがおすすめ。新鮮なものはカサの内側のヒダが白くきれいで、鮮度が落ちると赤みがかかります。

水分に弱いので、パッケージや袋の中に水滴が付いていたり、しいたけ自体が水っぽくなっていたりするものは避けた方がよいでしょう。

【下処理】

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柄の部分は捨ててしまうことも多いですが、薄切りなどにして調理すれば食べることができます。
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石づきの先端部分が固くなっている場合はそこだけ切り落します。

しいたけのレシピをチェック

ぶなしめじ

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一般的にスーパーなどで売っている「ぶなしめじ」はひとつの株にたくさんのカサをつけるのが特徴。歯ごたえがよく、くせがない、なんにでもあうきのこです。炒め物や和え物など幅広く使われます。加熱しても食感が残るので、長く煮込む料理にも向いています。

【選び方】

カサが丸く張りがあり、柄が太くしっかりしていて、弾力がありしなびていないものがおすすめ。日がたつとカサや柄にしわができます。カサの大きさや色で味が変わることはありません。ほぐして売られていることもありますが、株のままの方が鮮度がよいです。

【下処理】

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石づきは食べられないので切り落とします。包丁でカットするのは石づきの硬い部分のみ。あとは手で裂いたほうが味がしみこみやすいです。料理によっては小さく刻むこともあります。

しめじのレシピをチェック

まいたけ

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へら状のカサが集まって塊になっているのがまいたけです。昔は幻のきのこと呼ばれ、舞い上がって喜ぶほどおいしいことからその名がついたともいわれます。近年人工栽培ができるようになり一般的に売られるようになりました。

きのこの中でも、まいたけに特に多く含まれるのが「プロテアーゼ」というたんぱく質分解酵素。たとえば肉の下ごしらえの際に刻んで使うと、このプロテアーゼが肉のたんぱく質を分解してやわらかくなります。

一方、同じ酵素の働きにより、茶碗蒸しに入れるとうまく固まらないので、その場合は先に加熱してから入れるとよいでしょう。

【選び方】

カサが肉厚で密集し光沢があり、触るとポキッと折れそうなものが新鮮。柄の部分は白く弾力があるものを選んで。

【下処理】

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石づきがないので、下処理しなくても根元からカサまでそのまま食べられるきのこです。包丁を使わなくても手で崩して使えます。もし根元が固い場合は刻んで調理するとよいでしょう。

まいたけのレシピをチェック

えのきたけ

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柄が細長く、小さなカサをもつ姿で知られるえのきたけ。日光に当てず低温で栽培される人工栽培のものが広く流通していますが、実は天然のえのきたけはまったく別の姿をしています。くせがなく火も通りやすいので使いやすいきのこです。

【選び方】

カサが開ききっておらず小さく揃い、柄がシャキッとして真っ白なものを選んで。鮮度が落ちると全体が水っぽく、やわらかくゆるんだようになります。

【下処理】

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根元の菌床やおがくずがついている部分は切り落とし、ほぐして使います。パッケージによっては切る部分が分かるようになっているので、袋のまま切り落とすのもおすすめです。切り落とした柄の部分がきれいなら、ほぐさずに丸い形のまま焼いて食べてもよいでしょう。

えのきたけのレシピをチェック

エリンギ

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大きめのカサに、太い柄を持つきのこ。地中海沿岸が原産です。柄は歯ごたえがとても良く、加熱しても食感が保たれます。

一方で香りは弱く、味もくせが無いため、味と香りをしっかり持った食材にエリンギの歯触りをあわせるような食べ方がおすすめです。

【選び方】

柄が白くて固く弾力があり、カサのふちが開ききっていないものを選びます。

鮮度が落ちたものは、しなびてやわらかくなっています。また、傷んでくるとくさみが出ます。

【下処理】

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石づきがないので、そのまま使えます。切れ目を入れれば、そこから手で裂くこともでき、料理に合わせて食べやすい大きさにして使ってください。

エリンギのレシピをチェック

すぐに食べきらない場合の
保存方法は?

使いかけきのこの保存には
ひと手間かけて

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きのこは湿気に弱いので、1~2日以内に食べきるのであれば、キッチンペーパーや新聞紙などで包んだ上で袋に入れたり、ラップで包んだりして、冷蔵保存してください。

とはいえ、保存している間にもどんどん鮮度が落ちてしまうので、3日以内には食べきることを心がけて。腐敗すると、色が変わってきたり、ぬめりや異臭、水っぽさが出たり、溶けたりします。

ちなみに、白くふわふわしたものがついていることがありますが、これはカビではなくきのこの菌糸が伸びたもので食べても問題はありません。気になる場合はキッチンペーパーなどでかるくふきとって使ってください。

長期の保存には冷凍がおすすめ

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3日以内に食べきれないのであれば、冷凍保存がおすすめです。そのまま調理しやすいようにカット・小分けしたきのこを冷凍用のジッパーつき保存袋に入れて冷凍庫へ。

調理の際は使いたい分だけ取り出して、炒め物や煮物に解凍せずにそのまま加熱して使えます。1カ月くらいを目安に使い切って。

ホームクッキング編集担当より

ひと口にきのこといっても個性はいろいろ。人工栽培ものがほとんどで、通年安定した品質とはいえ、秋や冬はしっくりくるメニューがたくさんあります。鍋物に使うもよし、パスタに加えて食感を楽しむのもよし、はたまたシンプルに焼いてしょうゆをかけて食べるのもおいしいものです。ヘルシーメニューを存分に楽しんでください!(編集長S)

記事監修/平井千里
(All About「管理栄養士/実践栄養」ガイド)
撮影/金田邦男
公開:2021年11月24日

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