
豆腐の水切り方法6選を比較!
簡単で時短な水切り
(レンジ加熱・パックのまま)も紹介
豆腐の水切りを時短で済ませたいなら、電子レンジ(600Wで約3分)が最も早く、しっかり水が切れる方法です。加熱したくない場合は、キッチンペーパーで包んで重しをのせる方法や、パックのまま立てかけておく方法が便利。この記事では、6通りの水切り方法で「同じ時間にどのくらいの水分が抜けるのか」を実際に計測し、結果を比較しました。料理家の江口恵子さんに教わった使い分けのコツ、絹ごし豆腐と木綿豆腐の違い、よくある質問への回答まで、豆腐の水切りの疑問はこの記事だけで解決できます。
豆腐の水切り方法6選と使い分け早見表
6つの水切り方法について、かかる時間の目安と水切りの程度、向いている料理を早見表にまとめました。
| 水切り方法 | 時間の目安 | 水切りの程度 | 向いている料理 |
|---|---|---|---|
| レンジ加熱 | 約3分 | しっかり | 炒め物、豆腐ハンバーグ、麻婆豆腐など |
| キッチンペーパーで包む | 15分〜30分 | しっかり | 揚げ出し豆腐、田楽など |
| 重しをのせる | 30分程度 | しっかり | 豆腐ステーキ、白和えなど |
| お湯でゆでる | ゆで時間1〜2分+おく時間 | しっかり | 白和え、炒り豆腐など |
| ざるにあける | 30分程度 | 軽め | 冷奴、サラダなど |
| パックのまま水切り | 10分〜30分 | 軽め | みそ汁の具、煮ものなど |
時間がないときは「レンジ加熱」、豆腐を加熱したくないときは「重しをのせる」か「パックのまま水切り」、または「ざるにあける」と覚えておくと便利です。それぞれのやり方は、このあと順番に解説します。
仕上がりの差は歴然!
豆腐の水切りが必要な理由
水分を多く含む豆腐は、そのまま使うと料理が水っぽくなってしまいがち。仕上がりがべちゃべちゃになったり、味がぼやけたりするため、水切りが必要になります。また、くずれにくくするため、というのも理由のひとつ。水分が減ることで身が締まるため、豆腐ステーキや麻婆豆腐など、形を保ちたい料理では水切りをしっかりしておくと良いでしょう。
江口さん「豆腐に熱を加えると水分が出やすくなるので、汁物を除いた加熱調理では水切りを行うのがおすすめ。好みにもよりますが、冷奴のようにつるりとした食感を活かしたいときは、器に出してしばらくおき、出た水分を捨てるだけでもおいしくなります。水切りの時間がないときは、この方法をお試しください」
時短で一番おすすめ!
電子レンジで豆腐を水切りする方法(600Wで約3分)
6つの方法の中で、最も短時間でしっかり水が切れるのが、電子レンジを使った水切りです。600Wで約3分加熱するだけなので、帰宅してすぐに夕食をつくりたい日にもぴったり。手順と注意点を順番に見ていきましょう。
電子レンジで水切りする手順
電子レンジで水切りする手順は、次のとおりです。

- 豆腐をキッチンペーパーで包み、耐熱容器に入れる

- 600Wの電子レンジで約3分加熱する。

- 加熱後、新しいキッチンペーパーで包み直す
- 豆腐はそのままの状態ではなく、切ってから加熱してもかまいません。
切った状態で加熱すると抜ける水分量が大幅に増えるため、時短しながらさらにしっかり水を切りたいときにおすすめです(加熱時はキッチンペーパーでしっかり包みましょう)。
電子レンジで水切りするときの注意点
電子レンジで水切りするときは、次の点に注意してください。
- ・加熱してから時間が経つとパサつきやすいので、加熱後は時間をおかずに調理する
- ・加熱直後の豆腐は熱くなっているので、キッチンペーパーを替えるときはやけどに注意する
- ・豆腐のパックは耐熱性ではない場合があるため、必ずパックから出し、耐熱容器に移してから加熱する
- ・500Wの電子レンジの場合は、様子を見ながら加熱時間を少しずつ延ばして調整する
電子レンジでの水切りが向いている料理
レンジでの水切りは、炒め物や豆腐ハンバーグ、麻婆豆腐のように、水分が出ると仕上がりが水っぽくなりやすい料理におすすめです。切ってから水切りすれば、そのまま調理に移れるので時短にもなります。一方で、加熱すると食感が変わるため、冷奴のように豆腐そのもののみずみずしさを活かしたい料理には、後述する「ざるにあける」方法が向いています。
しっかり水切りしたいときの方法3つ
(キッチンペーパー・重し・お湯でゆでる)
水分をしっかり減らし、くずれにくくしたい料理には、次の3つの方法がおすすめです。豆腐ステーキや炒め物、田楽などに向いています。
キッチンペーパーで包む
豆腐をキッチンペーパーで包み、そのまま15分ほどおきます。15分程したら新しいキッチンペーパーで包み直し、再び時間をおきましょう。
揚げ出し豆腐のように、口あたりをよくしながら油はねも抑えたい料理の下ごしらえにおすすめです。
重しをのせる(豆腐の1.5倍の重さが目安)
キッチンペーパーで豆腐を包み、上に平らな皿などを置き、その上に重しをのせます。重しの重量は、豆腐の1.5倍が目安。バットの上に水を入れた容器を置いて重さを調整しても良いでしょう。重しをはずしたら、使う前に新しいキッチンペーパーで余分な水分をぬぐうと、より水が切れます。
お湯でゆでる(湯通し)
鍋に豆腐がかぶる程度の湯(1リットルくらい)を沸かし、ふたつまみほどの塩を入れます。豆腐をそっと入れ、1分~2分ゆでたら、ざるにとってそのままおきましょう。
ゆでる水切りは「湯通し」とも呼ばれ、雑味が抜けて大豆の甘みが増すのが特徴。白和えなど、しっとりした食感を残したい料理に向いています。
手軽にできる水切り方法2つ(キッチンペーパーなしでもOK)
特別な道具やキッチンペーパーを使わずにできるのが、次の2つの方法です。
ざるにあける(軽い水切り)
ボウルなどの水受けの上に置いたざるに、豆腐をあけてそのままおくだけ。豆腐のやわらかな食感やみずみずしさを残しながら、余分な水分を抜きたいときにおすすめです。
冷奴やサラダなど、豆腐の食感を活かしたい料理に向いています。
パックのまま水切り
豆腐パックのふた一辺に包丁で切り込みを入れ、切り込み部分を下にして、水受け用の入れ物に立てかけておきます。
キッチンペーパーがないときや、洗い物を減らしたいときに重宝する方法です。
【実測比較】6つの方法で5分後・30分後に抜けた水分量は?
6通りの水切りを終えた豆腐たち。見た目にもそれぞれ違いがでています。
ここまでに紹介した方法で水切りした豆腐は、どのくらい水分が抜けたのでしょうか?それぞれ5分後、30分後に重さを計測し、元の重量から軽くなった分を「抜けた水分」として比較しました。なお、検証には水切りを行うことが多い木綿豆腐を使用し、重量はすべて350gにそろえています。
| 5分後 | 30分後 | |
|---|---|---|
| ざるにあげる | −8g | −17g |
| キッチンペーパーで包む | −13g | −33g |
| 重しをのせる | −18g | −45g |
| お湯でゆでる | −23g | −35g |
| レンジ加熱 | −49g | −66g |
| レンジ加熱(カット豆腐) | −82g | −92g |
| パックのまま | −14g | −31g |
5分後、30分後とも、最も多く水が切れたのは「レンジ加熱」。特に豆腐を切った状態だと、抜けた水分量は大幅にアップしているので、時短しながらしっかり水を切れる方法と言えますね。「ざるにあける」、「重しをのせる」、「パックのまま水切り」の3つは、豆腐を加熱したくないときに活用できるのもポイント。中でも「パックのまま水切り」はキッチンペーパーを使わないうえに、洗い物も少ないのがうれしいですね。
江口さん「お湯でゆでる方法はひと手間かかりますが、味に違いが出てきます。雑味が抜けて大豆の甘みが増すので、余裕があるときに試してみては?ただし、今回、検証した水切りの方法は、いずれも“絶対これ!”というものではありません。その時々の状況や好み、料理などに合わせて使い分けるのが良いと思います。
たとえば、帰宅してすぐに夕食をつくりたいときにはレンジ加熱の方法を。また、料理で使い分けるなら、白和えなどでしっとりした食感を残したい方はお湯でゆでる方法、揚げ出し豆腐の口あたりをよくしたいけれど、油がはねるのはイヤという方はキッチンペーパーで包む方法、といった形で、上手に利用してください」
絹ごし豆腐と木綿豆腐、水切り方法はどう変える?使い分けも解説
豆腐の中でも使う頻度が多いのは、やはり絹ごし豆腐か木綿豆腐でしょう。なめらかで口当たりの良い絹ごし豆腐に比べ、木綿豆腐は固めでしっかりした食感ですが、これらの違いは製法に由来しています。
豆腐の種類によって、向いている水切り方法も変わります。
絹ごし豆腐の特徴と水切りのコツ
絹ごし豆腐は、豆乳ににがり(凝固剤)を入れ、型に流してそのまま固めたもの。なめらかできめ細やかな食感が特徴です。おすすめ料理は冷奴、サラダ、汁物の具など。
やわらかくくずれやすいため、水切りするなら、キッチンペーパーで包む方法やレンジ加熱、ざるにあける方法が向いています。重しを使う場合は、つぶれないよう軽めにするのが無難です。
木綿豆腐の特徴と水切りのコツ
木綿豆腐は、固めた後に一度くずしてから、重しをかけて水分を除きながら固めたもの。舌ざわりはやや粗めですが、くずれにくく味がしみやすいのも特徴です。煮物や炒め物、豆腐ハンバーグなどに使うのがおすすめ。
しっかりした食感なので、重しをのせる方法やお湯でゆでる方法にも耐えられます。しっかり水切りしたい料理には木綿豆腐が向いています。
江口さん「絹ごし豆腐のなめらかさが好きな人もいれば、木綿豆腐のうま味を好む人もいるので、どの料理にどちらを使うかは基本的にはお好みで。ただ、絹ごし豆腐は豆腐ステーキに使うとくずれてしまうし、豆腐ハンバーグにすると水っぽくなってしまいがちなので、この2つの料理には木綿豆腐を使うのがおすすめです。」
豆腐の水切りに関するよくある質問
続いては、豆腐の水切りに関するよくある質問に、江口さんが回答します!
Q:とにかくしっかり水けを切りたいときは?
A:「レンジ加熱」がおすすめです。
江口さん「上記の検証結果でもわかるとおり、水けが最も切れるのがレンジ加熱。カットした状態ならさらに水分を減らすことができます。ただし、電子レンジの場合は加熱してから時間が経つとパサつく傾向にあるので、加熱後は時間をおかずに調理するようにしましょう」
Q:レシピに「水けを軽く切る」とあるときはどうする?
A:時間がないときはキッチンペーパー、余裕があるならざるを使いましょう。
江口さん「キッチンペーパーに包んで5分ほどおくか、ざるにあけて30分ほどおいたくらいが、いわゆる水けを軽く切った状態です。時間がかかってもいいかどうかで使い分けてみては?」
Q:お湯でゆでて水切りするとき、豆腐は切らないほうがいい?
A:使う料理によっては、切った方が時短になることもあります。
江口さん「上記の検証では切らずにゆでましたが、料理で使うサイズに事前に切ってからゆでると1~2分ほどゆで時間を短縮できます。料理によっては切ってからゆでてみて」
Q:キッチンペーパーがないときはどうすればいい?
A:パックのまま水切りする方法か、ざるにあける方法がおすすめです。
パックのふた一辺に切り込みを入れて立てかけておくだけで、道具いらずで水切りできます。しっかり水を切りたい場合は、お湯でゆでる方法でも代用できます。
Q:一晩かけて水切りしてもいい?
A:キッチンペーパーで包んで清潔な容器に入れ、冷蔵庫で一晩おく方法もあります。
しっかり水が切れて身が締まるため、豆腐ステーキなど形を保ちたい料理の下ごしらえに向いています。途中でキッチンペーパーを取り替えると、より水が切れます。なお、開封した豆腐は傷みやすいため、水切り後はできるだけ早く使い切るようにしてください。
Q:冷奴や麻婆豆腐にも水切りは必要?
A:冷奴は、器に出してしばらくおき、出てきた水分を捨てるだけでも味がぼやけにくくなります。つるりとした食感を活かしたいので、しっかりした水切りは不要です。
一方、麻婆豆腐のように形を保ちたい料理は、水切りをしておくとくずれにくく、味もからみやすくなります。時間がなければレンジ加熱、豆腐を加熱したくない場合はざるにあける方法を活用してください。
水切り豆腐を使ったおすすめレシピ3選
ここでは、豆腐の水切りをすることで、よりおいしく仕上げられる3品のレシピをご紹介!ふだんは省いてしまいがちという方も、ぜひ一度、水切りをした豆腐でつくってみてください。その味わいや食感の違いには、きっと驚くはず!
ほのかな苦みが豚肉の甘みを引き立てる
苦みひかえめ!基本のゴーヤチャンプルー
豆腐と豚肉はしっとり、ゴーヤはシャキシャキ。2つの食感も楽しい一品です。
江口さん「ゴーヤを塩もみする工程は、苦みを抑えて短時間で火を通りやすくするため。豆腐の水分が出ると、炒め物は特にベチャベチャになりやすいので、水切りの工程は省かないようにしましょう。豆腐はくずれた方がおいしくなるので、気にせずにどんどん混ぜて大丈夫です」
口当たりは軽いのに意外なボリューム!
ふわふわ豆腐ハンバーグ きのこあん
ふわふわ食感のハンバーグに、きのこのうま味たっぷりのあんがとろ?り。
江口さん「ハンバーグのたねは、粘り気が出るまでしっかり混ぜるとくずれにくくなります。豆腐の水切りが足りないと水っぽくなるだけでなく、成形しにくかったり、焼くときに裏返しにくくなったりするので、レシピ通りの方法でしっかり水切りしましょう」
+オリーブオイルでチーズ感がアップ!
豆腐の和風カプレーゼ風サラダ
和風なのにイタリアン!?オリーブオイルと『濃いだし 本つゆ』が好相性です。
江口さん「水切りした木綿豆腐がチーズのような食感に。豆腐の半分をモッツァレラチーズにするのもおすすめです。なめらかな舌触りが好きな人は、絹ごし豆腐を使っても。トマトは甘みの強いものにすると、しょうゆのうま味とマッチしますよ」
豆腐の栄養素をおいしく摂取できる副菜レシピも!
まとめ:水切りをきちんと行えば、豆腐料理がグンとおいしく!
江口さん「淡泊な豆腐ですが、下処理として水切りをすると大豆の風味が増してよりおいしくなります。たかが水切りとは言えないほど差が出るので、面倒と思わずにしっかり行っていただきたいですね。水切りの方法は、かけられる時間や料理によって使い分けると、おいしい料理が効率よく仕上がりますよ」
教えてくれた人 江口恵子さん
料理家、フードスタイリスト、 All About「家事」ガイド 。雑誌や広告、Webなどでレシピ提案やスタイリングを行うほか、企業のレシピ開発など、幅広く活躍。料理教室「 ナチュラルフードクッキング 」主宰、カフェ&デリ「ORIDO. 吉祥寺」オーナー。著書に『普段使いの器は5つでじゅうぶん。』(ジービー)などがある。
撮影/金田邦男
公開:2023年8月23日 最終更新:2026年9月14日



ホームクッキング編集担当より
大急ぎで夕飯づくりをしているとき、レシピの「豆腐の水を切る」という文字をみて、しまった……!と思うこと、よくありませんか?そんな時に今回の記事を思い出して、その時にベストな水切り方法を選んでもらえたらうれしいです。ちょっとのひと手間で豆腐料理がぐっとおいしくなること間違いなしですよ♪(編集担当・市川)